モノクロ３＜ARS＞ (ページ12)

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８２【N side】ページ12

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あのあと

タイミングがいいのか悪いのマネージャーが部屋に入ってきて

スタッフ達と打ち合わせだー飯だーってなって

んで、今に至る

全員、電気を消して布団に入ってはいるんだけど

気配的にまだ誰も寝てない

寝られるわけない

だって大野さんがAのこと好きって……

あんな嬉しそうに話す大野さん初めてだよ

だからって大野さんには渡したくない

それは他の人も一緒ですよね

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もう何時かわかんないくらいになった頃

その沈黙が破られた

雅「ねー…大ちゃん、起きてる？」

智「…んー…」

雅「俺も…Aのこと好きだから」

相葉さんが震えた声で告白した

相葉さんのことだから泣きそうな顔して言ってんだろうな

智「…」

翔「俺も、だから」

潤「…俺も」

…みんなやっぱ起きてんじゃん

次々にあがる声に

俺はあの時自覚した想いをめぐらす

否定、しなくていい

認めちゃえばそれでいい

智「…んだよ、みんなライバルかよ」

隣のおじさんの布団がもぞもぞ動いて

俺の方に声の方向がくる

智「…ニノは…？」

この時寝てるフリだってできたんだ

だけど

１度触れたあのくちびるに

胸が熱くなって締めつけられる

あぁ…完敗だ、A

俺、お前のこと…

和「好きですよ？」

雅「みんなかぶるって何それー(笑)」

翔「ほんと面白いな」

潤「…俺らバカみたい(笑)」

そう、俺らはバカなんだ

バカなりに５人全員、お前のことが好きなんだよA

･･･会いてぇな

和「…会いたい」

智「帰ったら、会えるよ」

さらにもぞもぞ動いた布団を視界の端で見て

あぁ、認めるってこういうことなんだ

誰かを傷つけてんだ

好きだけじゃ、ダメな大人の事情なんて

わかってたようでわかってなかったんだよ、俺ら

大人でもなんでもない

ただの子供だ

恋に落ちたおもちゃを

駄々をこねて欲しがる

ワガママな子供

あれ？

欲しくてたまらないソレを

買ってもらえなかったとき

俺はどうしてたんだっけ…

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