Blood night 【すとぷり】

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Aside


お風呂も終わり自室でゆっくりしていた


明日は出かけるみたいだし早く寝ようかなと思っていたがふと思い出す


確かにあの夜持っていたはずの私のカバンはどこにあるんだろう


知っているとしたら莉犬くんだろう


明日だと忘れてしまうかもしれないから今聞きに行ってしまおう


部屋を出て取り敢えずリビング…と言うのか分からないけれどいつも食事をしているところへ向かう


『失礼しま〜す』


中ではちょうど莉犬くんとるぅとくんが談笑していた


り「あれ！Aちゃんどうしたの〜？」


る「Aさんこんばんは〜」


『こんばんは〜
えっと、莉犬くんに用事があるんだけど』


る「あ、僕席外しましょうか？」


なんて気遣いが出来る子なんだ…と感心しつつ


『ううん、大丈夫』


り「それで用事って？」


『あぁ、そう
私のカバンって持ってないかな？白色のやつなんだけど….』


り「カバン…？あぁ！ちょっとまってて〜！」


そう言うとどこかへ走っていってしまった


る「もう莉犬ったら、ごめんなさい
莉犬は夜型なんですよ…」


夜型で朝あれだけ元気なのか…


『あはは、私もだから大丈夫』


なんて少し話していると


り「Aちゃん〜これかな〜！」


そうこちらに向かって走ってくる莉犬くんの手には見覚えのあるカバンが握られている


『そうそれだ！ありがとう〜』


カバンにはスマホが入っているはずだ


とにかく中身を全て見てみよう


り「何が入ってるの？」


『どうだろうね、私も酔っ払ってたから覚えてないや
一緒に確認しようか』


机の上に中身を全て出してみる


するとｶﾞﾀｯという音と共にスマホが出てくる


『あった〜！』


り「うわっ！何これ〜」


る「僕も初めて見ました…」


2人は目を輝かせながら手の中のスマホを見つめる


電源ボタンを押し起動させると懐かしい壁紙が表示される


さすがに電波は届いていないようで圏外となっていたがあまり使用していなかったため電池はまだあった


『2人共"スマートフォン"って知ってる？』


り&る「スマートフォン？？」


お手本のような反応をする2人に少し笑みがこぼれる


り「これ何ができるの？」


何が出来るか、と聞かれると沢山あるがそれらは全てネットに繋がっている時のみの話だ


ネットがなくても使えるものといえば……カメラ機能だ

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