episode2 ページ2
．
いい感じにお酒も回ってきたところで会計を済ませてお店を出る
横原「A、飲み過ぎ」
「のんでないもーん」
横原「飲んでるだろ、それは」
「あーあ、よこはらのこと好きになればよかったぁ」
そうしたら、こんなことになってなかったのに。
きっと、また違う形の幸せがあったかもしれない。
横原「………変な冗談言うのやめろ」
「……ほんとだったらどうするの？」
横原「……………」
下を向いて黙り込む。
そして、わたしの目を見て一言
横原「本気で思ってるならそうすれば」
「え、」
わたしと横原の視線があう。
逸らしたいと思うのに、逸らさなきゃいけないのに、なぜかそれができなくて
一歩ずつ近づいてくる横原から逃げようにも体が動かない。
「よこはら、」
一気に近くなった顔に、ぎゅっと目を瞑る。
横原「…、ばーか」
「っへ、あ、え…？」
横原「ふは！(笑) 間抜けな顔してんな」
「だ、だって…！！」
横原「キスされると思った？」
ニヤニヤする横原に酔いが覚めて顔が一気に熱くなる。
恥ずかしくて、胸に拳をひとついれておいた。
全く効いてなかったけど。
横原「俺がするわけねぇだろ」
「ゔ………」
横原「……………見切りつけた方がいいとは言ったけど、別に無理してする必要ないからな」
「え？」
横原「お前らがお互いのこと心の底から想いあってたのは分かってるし、他人の一言でその関係がなかったことになるのもなって………」
「あはは！(笑) そういうことね、ありがとう。大丈夫だよ」
横原「そっか。じゃ、またな」
「うん、またね」
なんだかんだいい奴なんだよ、横原は。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 22人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もものすけ | 作成日時：2023年10月29日 20時
