第22話 ページ22
「つぼみとモモちゃんの能力を思い出してみて?」
つぼみ…。キドさんのこと…?
だとすると…目を隠す…と、目を奪う…?
「そう。厳密にいえば、もとからある主に宿っていた7つの能力のなかに、その対になる能力が宿っていた。
なら、私に能力が二つ宿ったとして、その力が対になることも、予想がつくじゃない?」
…。
「それに、テストの時、Aちゃんは問題を読んだあとに、その答えが浮かんできてたのかな?」
違うよ…。読む前から浮かんでた。
「うん。それが恐らく、未来を見通す力があることの前兆だよ。
それが氷山の一角にすぎないけどね。」
…。
「ごめんね。少し難しい話をしちゃったね。理解できなくてもいいけど、この話は忘れずに頭のなかにいれといて欲しいんだ。」
……。
「そのうち、理解できるようになるから。」
………。
ヒヨリは…どうなったの?
「ヒヨリちゃんは…亡くなったよ。」
……。
「分かっていたよね?ヒビヤくんに能力が現れて…しかも、その時にヒヨリちゃんは同時に死にかけた。」
……。
「…そろそろ時間だね。
長くなってごめんね。また、どこかで会えるのを楽しみにしてるよ。」
……待って!!まだ聞きたいことが…!
アヤノお姉ちゃんは、どうしていなくなったの!?
「…ごめんね。まだそれには答えられない。
………シンタローを、よろしくね?」
また、意識が遠退いていく。
待って……。
。
。
。
「…Aちゃん!」
目を覚ますと、そこは白い天井が。夕飯の臭いが、微かに鼻をそそる。
『…カノ…さん?』
「…よかった。目を覚ましたね。
キド、目が覚めたよ。」
すると、キドさんに、マリーさんにセトさんに、モモさん、シンタローさん、エネさん、皆が集まってくれた。
『…あの…ヒビヤは…。』
「…ヒビヤくんなら、Aちゃんが倒れた直後、走り去ってしまったよ。」
…。心配もしてくれなかったのかな…。私、そんなに好かれてなかったのかな…。
「…取り合えず、目をさましてよかった。
お腹すいてるでしょ?ご飯食べようか。」
カノさんが優しく笑いかけてくれる。
…私はカノさんが好きだ。
こうやって優しく笑いかけてくれるのも、優しく撫でてくれるのも、本当の優しさだから。
【欺く】何て言う能力だとしても、優しさにはかわりないから。
『…はい。食べます!』
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ヒビヤが好きで何が悪い - タピさん» 更新頑張れ (2016年9月9日 18時) (レス) id: 123834f551 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - 聖奈〜有希乃さん» すみませーん!更新しますね(><) (2016年8月2日 1時) (レス) id: 8574ab753f (このIDを非表示/違反報告)
聖奈〜有希乃(プロフ) - うぅ〜続き気になるねん!はよ更新おくれ〜(・o・)ノ (2016年7月1日 7時) (携帯から) (レス) id: f825b50579 (このIDを非表示/違反報告)
タピ(プロフ) - Kiss☆さん» ありがとうございます!最近更新できてなくてごめんなさい……(TT) (2016年2月24日 20時) (レス) id: 7ba4f2e8a7 (このIDを非表示/違反報告)
Kiss☆ - 頑張ってください!応援してます( *´艸`) (2016年2月24日 18時) (レス) id: f6fb928f18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タピ | 作成日時:2016年1月17日 13時