桜舞う季節に【平子真子】 (ページ3)

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第二話目標ページ3

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平子に一目惚れをし、6年の月日が経った。Aは無事卒業をすることができ、Aの目標である護廷十三隊五番隊に入隊することが決まった。

『…これからもっと強くなって、あの方と隣を歩くんだ』

6年もの間Aは努力を欠かさなかった。周りからこの子は天才だ、と言われても努力を欠かさなかった。

隊長の隣を歩きたい

…この目標があったからだ。

幸いにも霊力はある方で、才能はあった。しかし、彼女は鍛錬を欠かさなかった。その結果、斬魄刀との対話にも成功した。

もちろん入隊した後でも鍛錬は欠かさなかった。鬼道の特訓や体術の特訓も欠かさなかった。

元々の霊力の多さとその努力、そして鬼道などの優秀さから一年が経ち、六席にまで上り詰めた。その一年の間、隊長には二度しか見かけることはなく、話すことはなかった。

六席にもなれば書類の仕事も多くなった。その書類を副隊長の元へ届けることもあったが、隊長には会うことはなかった。

そんなある日、街で昼食を取っていた。

「おや〜？君は五番隊六席の華風ちゃんじゃあないの」

『き、享楽隊長！？』

「僕のこと知ってくれてるんだ、嬉しいねえ」

『そりゃ隊長ですから…享楽隊長こそ、私のことご存知なのですか？』

「そりゃあ一年で六席まで上り詰め、鬼道、体術ともに天才！とまで言われてたら耳にするよ」

そう言い享楽はAの前の席に座った。

隊長を前にしたAはガチガチに緊張していた。そんなAだったが享楽の人当たりの良さ、気楽さに当てられ徐々に緊張を解いていった。

「そういえば華風ちゃんの下の名前はなんて言うの？」

『Aです』

「良い名前だね〜じゃあこれからはAちゃんと呼ばせてもらおうかな」

僕はね女の子は名前で呼びたいの、と言いながら茶を飲む享楽に、Aは噂で聞いていた通りの女好きなんだなと呆れていた。確か副隊長も綺麗な女の人だったのを覚えている。

そこからはお互い他愛のない話をし、仕事があるので失礼しますと帰るAに

「真面目だねぇサボっちゃってもいいんだよ？」

と、隊長らしからぬことを言う享楽にAは苦笑いした。

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