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いつの間に?

気づかなかった。薫さんの気配が。

いくら前世といえど、人の気配ぐらいは分かる。

「…はぁ…何勝手に人の部屋漁ってんでィ、全く。刀なんか持ってたら危ねーぜ。元の場所に戻しなァ」

『薫さんは、侍なんですか?』

「侍ィ?」

私は山奥に住んではいたが、街に出たことぐらいはある。街には江戸のように帯刀していた人間はいなかった。

「…後で話してやるから、まずはそれをしまって掃除を終わらせろ」

『は、はい』



全部屋の掃除を終わらせ、居間にて薫さんの目の前に座る。

「…まず言っとくと、私は侍じゃない。そんな大層なモンじゃないし、既に侍ってのは絶滅してらァ。
私は鬼狩りだ」

『…おにがり?』

薫さんによると、夜になると人を喰う鬼が現れ、夜な夜な人に襲いかかっていると言う。
そんな鬼を殺すために、鬼殺隊という政府非公認の団体があり、薫さんはその最高位の”柱”だったらしい。今は引退している。

「…んで、お前の家族を殺したのも鬼だ。鬼に喰われた」

『…!?』

それを聞いた瞬間、私の中にどす黒い感情が湧いてくるのを感じた。

「本当はこれを言いたくなかった。鬼狩りってのは死と隣り合わせの闘いばっかりなんだ。
もうこれ以上、弟子を殺したくないんでさァ」

睫毛を伏せて震える薫さんの弟子は皆…鬼に殺されてしまったのだと悟った。

「…仇」

『え?』

「…家族の仇は、撃ちたいかィ」

『…』

そりゃもちろん。
何百回嬲っても足りない。何百回殺そうが足りない。
できる限り苦しい死に方で殺さねば、私のこの怒りは収まらないくらい。

『…はい』

「そうか。


お前がそう言うなら、お前を鬼殺隊に送り込まなきゃならねぇ。その為に明日から鍛錬すんぞ。その他諸々は明日説明するから」

明日は早起きだ。
今のうちにぐっすり寝とけ。

と私は寝室に押し込まれた。

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- 早く続きが見たいです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月16日 7時) (レス) @page6 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:グミ | 作成日時:2020年1月6日 21時

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