弐 ページ3
この時代では、私はごく普通の家庭に生まれた。心優しい、両親の元に。可愛いくて仕方の無い、
だけど、私の容姿は黒髪、黒い瞳な親に似ても似つかない、蒼い瞳、朱色の髪色だった。
その上、日光にことごとく弱く、負ったどんな怪我もたちどころに治ってしまう。
もちろん周りの者は気味悪がった。化け物だって。
でも家族は、そんな私も受け入れてくれた。嬉しかった。
今思えば、前世の容姿、特徴など全てが今世に受け継がれているということが分かる。
だから、こんな苦しい辛い想いをしなければいけないのも、前世の償いなのかな、と思った。
前世で沢山の天人を殺して来た。こんな状況なんて何千回も見てきた。
でも、今まで優しく育ててくれた、家族を亡くした。その事実を目の当たりにし、自分がどうにかなってしまいそうだった。
今すぐに、…自害してしまおうか。
そう思ってしまうほどに、悔しくて、悲しかった。
もう少し早く帰れていたら。
未来を全く変えられたかもしれないのに。
どうしてだ。悲しい。悔しい。誰がこんな事。
馬鹿、馬鹿。死んでしまえ。なんで私だけ生きてんだ。死ね、死ね!
『あぁぁぁぁっっ、わぁあぁぁぁぁあああっっ!』
私は、その場から動くことが出来なかった。
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凛 - 早く続きが見たいです!ゆっくりでもいいので更新待ってます! (2022年12月16日 7時) (レス) @page6 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:グミ | 作成日時:2020年1月6日 21時