付き合った実の兄がヤンデレ化した件について。【十四松】

もう不良は懲り懲りだ ページ3

Aside


母さんに買い物を頼まれた十四松に
引っ張られ、何故か私もついて行かされることに。


これ、全部一人で持たせる気だったのか…
…こいつならいけるな(確信)



『はぁ…なんで私まで…』



｢ごめんねー！そこにAがいたから！｣



全然罪悪感なさそうだなお前、まあいいけど。



｢兄貴！あいつ噂の裏番じゃないすか！？｣



｢確かに…あの見た目…間違いねぇ｣



…なんか今猛烈に嫌な予感がする。


だって裏番って言葉にかなり聞き覚えがあるし、
あいつら私が行ってるとこと同じ制服だし、明らか不良だし。


あとお前らに
見た目をどうこう言われたくない。



｢おい！てめぇがあの裏番か！？｣



おおお、落ち着くんだ私、
こういう時こそれれれれ冷静に(震え声)



『ひ、人違いだ！！』



｢兄貴、こいつで間違いないっすよ！！
写真と顔が一致してるっす！｣



いやその写真誰が撮ったんだよ！



｢てめぇ覚悟は出来てんだろうな！？｣



最悪だあああ！！
最近殴られてないから絶対痛い！！


もう覚悟してきゅっと目を瞑った。


でも中々痛みはやってこない。
…十四松が、不良の拳を受け止めてくれたのだ。



｢あは、覚悟するのは君たちの方だよ？
…僕の彼女に手出そうとしておいて、
まさかただで帰れるなんて、思ってないよね？｣


そう言う十四松は終始笑顔だが目が笑っていない。完全に忘れてた、1番やべぇのこいつだわ。


十四松は不良Aに渾身の蹴りを1発くらわし、
殴りかかってきた不良Bの攻撃を避け、腹パン。



｢まだ…まだ足りない…！
Aに手を出す奴…全員コロース…｣



あ、これ止めないとやばい。
兄が犯罪者になってしまう。



『ストップストップ！それ以上はダメだ！』



｢えー殺したかったー｣とさらっと言う兄。
いや怖いから！



｢じゃあこいつらに一言言わせてよ！｣



『それなら別に…ちょ、なんで耳塞ぐの』



｢命拾いしたね！Aが優しい子で良かったね？

分かってると思うけど、次なんてないから。
次同じようなことがあったらもう容赦しない。

…理解したらさっさと僕らの視界から消えてね！｣



何を言ったかは知らないが、
不良達の顔見たら大体分かるわ。


…全く、恐ろしい彼氏を持ったものだ。

〜

櫻子様、リクエストありがとうございました！

初めてのデート→←新たな日常茶飯事

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す