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「だめっ……待ってリヴァイくん!……こわいから、もう、むり!」
恥ずかしくて限界で、思わず言い訳のように怖いと口にした。
「俺が怖いのか?」
瞳を覗き込まれて聞かれ、違うと首を振った。
リヴァイ君は怖くない、
怖いのは……おかしくなりそうな自分自身だ。
「へんに……なりそうで怖い」
「……そうか」
「ひっあぁ!なん、で……」
怖くなれば言えと言ったくせに、「そうか」と言いながらも、やめてくれない。
リヴァイ君は私の耳元に口を近づけた。
「俺が怖いんじゃねぇんだろ」
「そう、だけど……っ!んっ!」
わざとするみたいに息を吹きかけられて、くすぐったさとそれ以上に感じるなんともいえない気持ちよさに、背中がぞくぞくする。
「言ってたことが、ちが、」
「違わない。俺は怖くなれば言えとはいったが、やめるとは言ってねえ」
「……そん、なの……ズルい!」
「馬鹿言え、ずるいのはどっちだ。……それに──」
与えられる甘い痺れに上手く力がはいらない。
「俺はもっと、お前のその声が聞きたい」
「リヴァイく……」
「……それとも、やめるか?お前が本当にイヤならここでやめてやる」
そうやって急に途中で止められると、今度はじれったくてたまらなくなる。
もどかしくて、やめてほしくない、
でも、自分がどうにかなりそうで怖い。
やっぱり恥ずかしい。
「ちゃんと言え」
「っ!……こわい……。けど、やめて、ほしくない」
そう素直に告げると、長いため息のあと口づけが落ちてくる。
「今回は見逃してやる。……だが、俺を焚きつけた責任は取れ」
そう言ってリヴァイ君は上半身を起こして一度私から身体を離した。
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作者名:Kokubyaku | 作成日時:2024年3月13日 16時