第八十五訓 ページ37
翌朝。僕は十四郎君と、一晩中カブト虫を捜索していた近藤さん達の班と合流し近況報告をしていた。
近藤「……そうか。やはり一筋縄ではいかん連中だな」
ちなみに昨晩から近藤さんの班は全員蜂蜜塗れである。
土方「オイ皆、別に局長の言ったことでも嫌な事は嫌と言っていいんだぞ」
隊士「いやでもハニー大作戦なんで」
『でも体に塗る必要は無くない?』
隊士「それは…やっぱりハニー大作戦なんで」
『意味わかんないよ』
・
『金色のカブトムシなんて、こんなだだっ広い森で見つかるのかなぁ…』
そう言いながら近藤さん達と森を散策する。
僕に関してはそもそもクワガタとカブトムシ間違えたし…
土方「黄金色に輝く生きた宝石ねェ…そんなもん本当に…」
神楽「銀ちゃん!!新八ィ!!
見て見てアレ。あそこに変なのがいるアル」
十四郎君の声を遮り、聞こえてきたのは神楽ちゃんの声。
変なの、って何だろ…
そう思いつつ3人で茂みに隠れ、様子を伺う。
『……え、アレ、?』
神楽ちゃんが指差す方へと視線を向ければ…それは、
神楽「金ピカピンのカブトムシアル」
瑠璃丸だった。
…………いや"だった"じゃないよ!瑠璃丸先に見つけられちゃったよ…なんとか打開策を考えないと、面倒な事になる!
フラグが立っていく…
近藤「いかん!それは…」
『あっ!ま、待ってください!』
茂みから飛び出そうとした近藤さんを、慌てて引き戻す。
『あの3人…元は普通のカブトムシを取りに森に来たはずです。金色なんて珍しい色をしたカブトムシは取らないと思います』
土方「アイツらが捕まえて売る事はねェっつー事か?」
『多分低いと思う。知識不足故だったり、僕達みたいに瑠璃丸を知らないと毒がある…って考えると思う。虫に限らず毒があるやつって派手な色してるから』
近藤「成程な……なら様子を見るか」
2人が納得し、再び僕達は茂みに身を潜める。
予想通り3人はアレを銀蝿だと言い去っていった。
『よし、今だ!ロリ……丸?を!!』
土方「瑠璃丸だバカ!!」
そうして僕達が瑠璃丸を捕まえようと木に近づくと。
『あっ!!』
瑠璃丸は羽を広げ飛んで行き、神楽ちゃんの頭に止まった。
357人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春菊(プロフ) - きゃりーさん» きゃりーさん、コメントありがとうございます。なるべく早く更新できるように頑張ります (2023年1月3日 22時) (レス) id: c0cf6981ed (このIDを非表示/違反報告)
きゃりー(プロフ) - いつも楽しく小説を読ませていただいています。主様のペースで頑張ってください!更新楽しみに待っています。 (2023年1月3日 22時) (レス) @page34 id: 6e7a74487c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:春菊 | 作成日時:2022年10月29日 22時