44- 過去編 ページ45
新政府軍は武器も新しく
手強かった
なるべく支えになるよう
Aも戦うが
人数には適わず
段々と押されてきてしまう
そんな時
バンッ
原田「!」
不知火「おされてんじゃねえか」
貴「匡ちゃん!」
不知火「風間からの伝言聞いたか?」
貴「うん、聞いたよ。匡ちゃんありがと」
不知火「どういたしまして」
原田「お前何でこんな所にいんだよ」
不知火「偶々通りがかったら見えただけだよ。それになこえーんだよ。すぐにやられちまいそうじゃねーか」
貴「素直じゃないね」
原田「まったくだな」
そんな不知火の助太刀もあり
怪我はしたものの
深手とならず、終戦した
原田「A!こっちだ」
貴「わぁ」
原田「一面の海だ、お前に見せたくてな」
貴「ありがとうございます!」
原田「気にいってもらえたなら良かったよ」
貴「あの、左之助さん」
原田「?」
貴「もし、この先鬼に襲われたら約束して欲しいことがあるんです」
原田「なんだ」
貴「必ず、私達の子供は守りたい」
原田「ああ」
貴「あと」
原田「あと?」
貴「もし、そのせいで死んだら」
原田「!?」
貴「来世で・・・また海に連れて来てくれませんか」
原田「来世で?」
貴「次もあなたとこうして会いたい。鬼に襲われて死んだなら・・・貴方はきっと私を守れなかったと悔いるだろうけど・・・貴方のせいじゃない。まだ分からないけど・・・きっと違う」
原田「Aそれは」
貴「薬飲めば死なないはずなのに、何となく・・・言わないといけない気がしたの」
急な話に原田は固まったが
少し困った顔で
来世でもまた連れてくると約束した
翌年に原田夫妻の間には長女が誕生
名を千左
そうして
平穏な日々が訪れた
原田「A!来てくれ」
貴「はーい」
原田「中々泣き止まなくてよ、何だって言うんだよ」
貴「千左の時もですが、乱暴なんですよ。左之助さんは」
原田「そうか?せっかく男に生まれたのによ」
千左「とーたぁ!かーたぁ!」
原田「どうした?千左?」
千左「とーたぁ!たかたかやって!」
原田「おお!千左はもう俺の抱っこ大丈夫か」
千左「うん!」
貴「ふふっ良かったですね」
きゃっきゃっと
楽しい声が響く
数年後この平穏は
突然。当たり前のように
崩れた
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作者名:千 | 作成日時:2017年10月31日 12時