43- 過去編 ページ44
原田「心配か?」
貴「え」
原田「千鶴と薫が」
貴「私・・・一度あの子達を置いてきて、そのせいで生き別れた・・・薫はそのせいで虐げられていたし、千鶴は綱道に利用されてる・・・私さえ置いていかなかったらこんな事にはならなかった。いつもそう後悔してた」
原田「千鶴も薫も子供じゃねえ、今度は大丈夫だ」
貴「信じたい・・・でも、怖い」
原田「千鶴には土方さんがついてる」
貴「はい」
原田「これからは自分のことを考えろ」
貴「原田さんがいてくれるなら」
原田「ああ、居てやる」
それからは新八と原田、Aでの旅と戦いが続いた
途中で近藤さんが捕まったと
風の噂で聞いた
その場に向かい見届けることができた
切腹もさせて貰えず
しかし近藤らしく散って行った
終わった後に沖田に会った
土方さんと一緒に行動し
近藤さんからの最後の命令を聞いた後
大事な人を守れなかった
自分の無力さに離隊したとの事だった
だが、斉藤と合流しこれからも戦い続ける
そう言って別れを告げた
しばらく続いた三人の旅も等々
新八「ここで別れだな」
原田「またな」
貴「お元気で」
新八「おうよ」
二人旅となった
続く戦いの中
再び現れた
風間「答えは出たようだな」
貴「はい」
風間「人間と居ればいずれ他の鬼どもが狙いに来るだろう。鬼が大人数で押しかかれば人間などすぐにやられる・・・いいのか」
貴「その時は私が守ります。それに、そんな危険があっても私は、この人と生きていきたいんです」
風間「そうか、羅刹でもないお前達に関わることはもう二度とないだろう。我ら鬼一族は再び隠れる」
貴「羅刹でもないって・・・」
風間「そうか、知らぬのだな。雪村綱道は新選組が倒した。残りの羅刹もな」
貴「そうだったんですか」
風間「・・・俺は、俺達はお前を鶴間の鬼だからといって偏見はせぬ、不知火もそう言っていた。何かあれば来い」
貴「はい、ありがとうございます」
風間「原田とやら」
原田「なんだ?」
風間「貴様には勿体ない女鬼だ、大事にしろ」
原田「分かってる」
風間「さらばだ」
案外優しい鬼だったとAは
思い直した。
そして、ちゃんと自分を見てくれる存在が
増えてくことが嬉しく思えた
原田「最後の戦場だ、そこが終われば静かに暮らせる」
貴「はい」
原田「あと少しだ」
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作者名:千 | 作成日時:2017年10月31日 12時