42- 過去編 ページ43
貴｢私･･･｣
原田｢それでもあいつの所に行きたいなら、行け。お前の安全が大事だからな｣
貴｢原田さんの傍に居させてください｣
原田｢！｣
貴｢私も、原田さんに惚れてます･･･信じてもいいですか｣
原田｢ああ、来い｣
貴｢っ｣
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翌日
総司｢仲直りしたんですね｣
土方｢そうだな｣
総司｢良かった｣
土方｢お前が珍しいな｣
総司｢あの子には何だかんだ助けて貰ってるので｣
土方｢そうか｣
しばらくして
新選組も和服から洋服へと変わった
それは戦い方が変わったことを意味した
原田｢洋服ってのは何だか窮屈だな｣
貴｢でも、私は安心しましたよ｣
原田｢なんでだ？｣
貴｢いつもお腹出てて、いくら巻いてるとはいえ寒そうだったので｣
原田｢流石お医者さまだな、言ってくれりゃいいのに｣
貴｢言っても無駄かと、布団はかけ直せば済むことだし･･･昼間は羽織とかで何とかなるかと｣
原田｢いつの間に･･･｣
総司｢しっかりした人がそばにいて良かったですね｣
原田｢ああ｣
薫｢ちょ、姉さんでにやつかないでよ！｣
原田｢いいだろ別に！｣
薫｢よくない！｣
日常は賑やかに変わりなく
平穏にも見えたが
戦況は悪化する一方だった
勢いで戦える時代の終わりを
近藤が見えていなく
大名となった近藤さんと新八との間に
亀裂が生じ始めた
その亀裂は広がり続け
等々離隊の話し合いが設けられた
その場にAも呼ばれる
土方｢お前はどうする｣
貴｢私は･･･｣
原田｢連れてく｣
土方｢そうか｣
貴｢でも･･･｣
薫｢姉さん、心配要らないよ｣
貴｢薫｣
薫｢千鶴のことは俺が見てる。見届けたら、俺は姉さんがやってた診療所を継ぐ。いいでしょ？｣
貴｢いいけど･･･いいの？｣
薫｢だからいいってば｣
貴｢ありがとう･･･薫｣
原田｢Aがこっちにくれば鬼もこっちに目を付ける･･･土方さん達は戦いに集中すりゃいい｣
土方｢ああ｣
この時新選組の羅刹は
Aの薬によってただの人間に戻っていた
貴｢ただ･･･雪村綱道が｣
土方｢なんとかする･･･大丈夫だ｣
貴｢あ、ありがとうございます｣
こうしてAは原田と新八と離隊した
原田｢無理やりですまねぇな｣
貴｢千鶴と薫にはまた会えると信じます｣
原田｢そうか｣
新八｢行くぞ！｣
原田｢おうよ｣
薫｢姉さん！元気で｣
千鶴｢色々お世話になりました！｣
二人並ぶ姿がAの視界を歪ませた
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作者名：千 | 作成日時：2017年10月31日 12時
