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鬼が絡んでも


私に被害はなかった


そりゃそうだ


ただの傍観者だ




私は原田さんと共に行動し


帰る方法を探しながら過ごした





左之助「全くと言っていいほど見つからねぇな」


貴「すみません、付き合わせて」


左之助「気にすんな
お前の事は妹みたいに思ってんだからよ」


貴「はい」




共に過ごす中で私は


原田さんに惹かれていた


こんな時代に置かれ恋だなんだと


可笑しいのかもしれない


けど好きになってしまった


妹にしか思われてないけど





新選組のひとりとして巻き込まれながらも


歴史を変えない程度に情報を与え
お預かりになってからの事は
分からないと通せるので影響はほぼない


そして今日は


何故か



千鶴に似た女の人に邪魔された
という原田さんの証言の元
島原で
千鶴が女物の着物を着ることになったのだが


おそらくそれは薫だし…


それは言えないし


そんなこんなしてたら私のも見たいと言われ



着替えさせられ中




貴「(洋服が恋しいな…
Tシャツに短パンとか
楽なのになぁ…)」




横をチラリと見ると千鶴が

いつも以上にべっぴんなので

思わず綺麗と言ってしまった


そして照れた千鶴は可愛い


貴「(薄桜鬼の世界来て良かった
良いもの見れたなぁ)」


メインは千鶴だ

私は後ろでそっとしとけばいい



襖があいて千鶴はやっぱり絶賛の嵐だった



隙を見て夜風に当たろうと別の部屋に行ったのに土方さんがいた


貴「あ…(忘れてた…うわぁ…逃げたい)」



土方「なんだAか」



貴「なんだとは失礼ですね」



いくら苗字を言うタイミングを逃して
名前で通ってるからと言っても

この人に名前で呼ばれるとゾワッと
するのは何故だろうか


土方「似合ってんな」


貴「どーも…」


しかし風になびいて見えた横顔が綺麗で
負けた気がした

最初は私を睨んでいたのに

結局千鶴同様に仲間として受け入れてくれた

近藤さんが大将として凄いのはもちろんだが

この人があって新選組があると

まじまじ思う

そんな人が近くで見れるなんて

この世界に私が来た理由は分からないけど

本当に良かった


貴「勿体ない…」


土方「何が?」


貴「ここにいる人の中で

長生き出来る人が少ない」


土方「…仕方ねぇよ」


貴「貴方のような凄い人と会えて良かったです

俳句は残念ですが」


土方「一言余計だ」


貴「では」


照れた千鶴とすれ違った


左之助「A」


ああ…この人ならゾワッとしない

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作者名: | 作成日時:2019年3月26日 23時

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