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28話・・・夫婦 ページ33






千景「お前に似合いそうな白無垢を用意した」


貴「楽しみです」


千景「そうだな」



幼い頃に千景様に連れてきてもらい
そこから10年近く

私達は夫婦になった

千景様はいつも我儘

でもそれは優しさゆえの我儘だったり

近くにいて困ることなんてなかった




「報告致します」


貴「何事ですか?」


「奥様の妹様が見つかりました」


千景「ほう」


貴「千鶴が見つかった!」


「しかし・・・」


千景「何だ」


「実は人間の元にいまして
新選組とかいう壬生の浪士集団に預かられてるらしく」


貴「千鶴は無事なのですか」


「部屋に閉じ込められてはいますが
今のところは何も」


貴「そうですか」


千景「・・・行くのか」


貴「ええ、残された家族ですもの
取り返します」


千景「お前は戦うな」


貴「何を言いますか
貴方と対等に戦えるほど強い私に」


千景「強さなど関係ない
お前は俺の妻だ

お前は俺の隣にいればいい
お前の妹は俺が取り返す

俺はお前に万が一何かあれば・・・」


貴「千景様・・・
でも、私の家の事を千景様に任せるだなんて
私はこれでも雪村家頭領です
私が責任を取らなくては」


千景「お前は黙って俺に着いてくればいい」


貴「はい(本当にお優しいのですね)」


千景「何だ」


貴「いえ、惚れ直しておりました」


千景「っ何//」


貴「ふふっ」


こんな平穏で安らかな日々が続けばいいと

続くものだと思っていた



しかし

初めて会った千鶴は私のことなど

雪村家の事など忘れていた



貴「千鶴は・・・取り返さない方が幸せなのでしょうか」


千景「・・・鬼は鬼の世界で生きるのが一番に決まっている

それに、いることがいずれどの里にも知れ渡る
さすれば、はぐれ鬼となるだろうな」


貴「千景様・・・」


千景「心配するな、
必ず取り返してみせる」


貴「はい」


千景様は優しく抱きしめてくれた


何処までも優しく強いお方




何度取り返しに行くも千鶴は思い出しては
くれなかった

その瞳には強い意志が感じられた

でも諦められなかった

次第に新選組が羅刹を作っていること知り

尚更引き下がる事が出来なくなった



忙しくなるに連れ私達は

里に言われ続ける"跡取り"を作れなかった




貴「千景様
千鶴の事、変若水、羅刹の事
私に任せては頂けませんか」


千景「どうした」


貴「里で跡取りはまだかと・・・

私が自分の事をきちんと自分でやれば
その間に貴方が誰か他の女鬼と結婚して

だから」

29話・・・気持ち→←27話・・・昔の記憶



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(プロフ) - 日鞠さん» こちらこそ読んで頂きありがとうございました! (2018年12月30日 16時) (レス) id: 56fbdf1421 (このIDを非表示/違反報告)
日鞠 - とても素敵なお話でした!ありがとうございました! (2018年12月30日 15時) (レス) id: ec1daa9170 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2018年4月16日 22時

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