15話･･･ふざけてない ページ20
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総司｢ふざけてるように見える？｣
貴｢え･･･｣
総司｢突然攫われた
千鶴ちゃん追いかけたとか聞かされて
すごい心配した
なんで僕に言ってくれなかったの｣
貴｢それは･･･｣
総司｢A姉さんは僕を頼りない弟ぐらいにしか思ってないかもしれないけど
僕は男として姉さんが好きだ｣
貴｢総司･･･
あのね･･･私｣
総司｢？｣
貴｢(言っていいのかな･･･私人間じゃないって
もし拒絶されたら･･･)｣
──･･･ひとり残らずやっちまぇ！！･･･──
貴｢う゛･･･｣
総司｢姉さん！？｣
貴｢(何･･･今の
小さな村が焼けてる？
これってもしかして･･･薄桜鬼と同じ
雪村の里が燃えてる記憶っ！？
仲間の叫び声･･･襲う人間の声･･･
燃える火の音･･･頭に響く･･･ｯ)｣
総司｢どうしたの？｣
貴｢･･･怖い｣
総司｢え？｣
貴｢言ったら･･･何が起こるか想像できなくて
怖いの
総司を信じたいのに
すごく怖くて｣
総司｢姉さん･･･｣
ぎゅうぅ･･･
貴｢私･･･｣
総司｢責めてごめん
困らせてごめん
言おうとしてくれてるんだよね？
それで十分だから｣
ああ･･･私今
大切な人を困らせてる
前世の記憶は今に通じるけど
でも今を生きる義務があるって風間さんも
言ってたのに
風間さんだって巻き込んで
勝手にときめいて･･･優しくされたからって
鬼って知っても驚かなかったからって
私は結局受け止めて貰えそうだったから
好きかもだなんて思ってたんだ
情けないな･･･
貴｢ごめんね
私
人間じゃないの｣
総司｢うん｣
貴｢鬼なんだ｣
総司｢うん｣
貴｢前世の私から抜かれた記憶を
今の私が受け取ったんだけど
さっき流れてきた･･･
苦しい記憶が･･･
鮮明に音や声が蘇って
不安になる｣
総司｢うん｣
貴｢けど･･･他と違う
人間じゃなくて
ここまで心配してもらうだなんて
おこがましくてごめんね｣
総司｢何言ってんの？
鬼がどんなか知らないし
前世なんてもっと分からないけど
小さい頃から一緒にいて
面倒見良くて年上なのに可愛いくて
それは人間か鬼かなんて関係ない
僕が好きになったのは人間だからとか
そんなことじゃないよ｣
貴｢総司･･･｣
総司｢僕はどんな姉さんでも好きだから
全部話してくれない？｣
見つめる目があまりにも真剣で
貴｢･･･(総司なら
"今度は"信じてみようきっと大丈夫)｣
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千(プロフ) - 日鞠さん» こちらこそ読んで頂きありがとうございました！ (2018年12月30日 16時) (
レス) id: 56fbdf1421 (このIDを非表示/違反報告)
日鞠 - とても素敵なお話でした！ありがとうございました！ (2018年12月30日 15時) (レス) id: ec1daa9170 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千 | 作成日時：2018年4月16日 22時
