乾青宗は妹を取られたくなくて必死な様子です【1】

再会 ページ41

Aはやばそうな雰囲気を察知して慌てて間に入る。


『違うの！この子達とさっきまで一緒に居たんだけどはぐれちゃって。慌ててたから勘違いしちゃったのかも…ごめんなさい』


『エマちゃん、ヒナちゃん。蘭くんと竜胆くんは私の友達で悪い人じゃないから大丈夫だよ。心配かけてごめんね』


双方に必死に説明するA。




エ「友達…？」

日「てっきりナンパだと思った」

ナンパされていると勘違いし急いで走ってきた2人は、誤解が解けるとすぐに謝った。




竜「…次はねぇから」

蘭「も〜Aちゃんの周りこういう奴ばっかなの？」


蘭にそう言われてすぐに否定しようとするAだったが、頭に浮かぶ人達は全員''こういう奴''ばかりで…


『うーん、否定出来ないのが悲しい』




竜「まじかよ。まあ、気持ちは分かるけど…」

蘭「こんなに可愛いと大事にしたくなるよねぇ」


Aを挟み会話を楽しんでる灰谷兄弟。





エ(何この人達…さっきの私達に対する態度と全然違うんですけど。てか三つ編みの人Aちゃんに触りすぎじゃない？…帰ったらマイキーに報告しなきゃ)


日(態度変わりすぎじゃん。てかせっかくイルミネーション見に来たのにこの人達がAちゃん解放しないから全然写真撮れてないんだけど…)



明らかに態度に出すエマとヒナに気付いたAは2人が帰りたがっていると勘違いする。



『蘭くん、竜胆くん、話の途中でごめんね。遅くなったしもう帰らなきゃ…』


蘭「え〜、もっと話してたいけどAちゃんに風邪でも引かれたら困るしな…」

竜「確かに、また今度ゆっくり話そうな」


名残惜しそうにAの頭を撫でる灰谷兄弟。



『うん！また今度会おうね』

Aが笑顔でそう言うと2人とも満足そうな顔をして帰って行った。












そして、灰谷兄弟が居なくなった途端Aの手を両サイドから握るエマとヒナ。


『2人ともどうしたの？』


エ「Aちゃんに何かあったら佐野家総動員するからね」

日「ヒナがAちゃんを守ってあげる」




『なんだか頼もしいなぁ』

ふわふわとした様子で危機感が全くないAに、益々不安になる2人だった。






ーーーーーーー


竜「兄ちゃん機嫌いいね」

蘭「Aちゃんに会えたからね〜そういう竜胆も携帯見てニヤニヤしてるのばれてるからね」

竜「別にニヤニヤしてない…」

蘭「本当はすごく嬉しいくせに」

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