子狐、温泉に行きます。中篇 ページ32
鬼灯と来ていたと思っていたマキ達は知らない様子であるAに驚いた。
「違ったニャ?」
「私は白澤様達と…鬼灯様がいるってことは…」
温泉から上がったAは白澤達を探しに売店へと行くと、鬼灯によって地面に叩きつけられている所へと遭遇した。
「遅かった…」
額に手を添えるAは困ったように溜息を吐いた。
「大体なんでお前がここにいるんだよ!」
鼻血を出しながら怒りを露わにする白澤に対して「こっちのセリフだ」と鬼灯も心底不快そうな表情をしている。
「あ、A」
アイスを食べている座敷童子達がA達に気づくと皆は一斉に視線を向ける。
「まさか例の仕事先がここだったなんて…」
「こんな偶然ってあるんですね」
「どうせ偶然を装ってこんちゃんと同じ旅館に来たんだろ!スケベ野郎!!」
鬼灯によってボロボロにされた白澤は床に倒れ、呆れている桃太郎が
「その理論でいくとAの方が怪しい事になるっす」
と見下ろしていた。
「鬼灯様、Aと一緒に寝たい」
「私達と同じ部屋でいいでしょ?」
座敷童子達のお願いに鬼灯は「ダメです」とすぐに返し、
双子は訴えかけるように無言で見つめた。
「逆に貴女達が桃太郎さん達の部屋に行けばいいでしょう」
と言うと暗闇に浮かぶ双子の顔を思い浮かべた桃太郎は「えっ」と怖さから微妙な顔をする。
「あ、なら女の子達皆で私達の部屋でもいいですよ」
「大勢いると楽しそうニャ」
マキミキの申し出に以前からファンの座敷童子達とAは興奮気味に目を輝かせた。
「いいんですか?すみません…」
鬼灯は「皆さんで」とお菓子とジュース代を渡し、
Aは桃太郎と共に白澤を部屋に運んでから合流すると一度別れた。
「ジュース代とお菓子代ありがとうございます」
「いえ。こちらこそ3人がお世話になります」
突然ハッと何かを思い出した鬼灯は辺りを見回し、
不思議に思ったマキミキはそれを問う。
「いえ、Aさんは変な癖の人に好かれやすいのでお二人のマネージャーに目を付けられそうで」
「鬼灯様もそんな心配するんですね」
と二人はニヤニヤと冷やかし、「いや、真面目な話」と鬼灯は説明をする。
「Aさんに引き寄せられる方は2段階あるんですよ」
一段階目は仕事中のAさん、
ニコニコと人当たりもよく優しい様にあ、いいなってなるんです。
次が分かれ目の二段階目のプライベートのAさん
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鈴(プロフ) - ネコさん» コメントありがとうございます。アニメすごく面白いですよね。漫画もオススメです。無理しないように頑張ります。 (2020年9月8日 2時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - 最近Abemaで鬼灯を見始めてからハマってます(笑)応援してます!鈴さんのペースで更新頑張ってくださいね。 (2020年9月4日 18時) (レス) id: f7821a3b7d (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 櫻駄ミズキさん» コメントありがとうございます。頑張ります! (2020年9月2日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
櫻駄ミズキ(プロフ) - めっちゃ好きです…!!応援してます(о´∀`о) (2020年9月1日 17時) (レス) id: 441661fb12 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - レノン・リーシュナさん» コメントありがとうございます。両作品とも拝見した事のない作品なので、検討という形にさせて頂きます。すみませんでした。 (2020年9月1日 7時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2020年7月27日 0時