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子狐お見合いをしました。 ページ27

見合いをするとい言ったAに白澤は慌ててその肩を掴んで揺らす。

「今回はそんなちょっとした付き合いで行くようなお見合いじゃないんだよ!?わかってる!?」

「ちょっ…まっ…揺らさないでっ…」

Aは白澤の手を振り払い、乱れた頭を整えた。

そこへ心配そうな桃太郎も口を挟む。


「失恋したからお見合いしようなんて考えてるならやめたほうがいいと思うぞ」

「え…何でそれを」

「あっ……実は…」

桃太郎は鬼灯の婚姻届は誤解である事を全て説明し、

その説明の間、Aの顔色は赤くなったり青くなったりと忙しそうに変わっていたのであった。


「あああ…また私は…」

「こんちゃんって賢いのにたまにポンコツになるよね」


まさかそれも白澤様の妖力が影響してるんじゃ…

そんな考えも桃太郎は口に出さずに心内に留めておいた。


「でも、いくら誤解でも鬼灯様が私を相手にしない事には変わりないもん。

 それに失恋したからお見合いするわけじゃなくて、

 ずっと同じような手紙がしつこく来るのも嫌でしょ?」

 
それでも食い下がろうとする白澤にAは笑ってみせる。

「私はしばらくお嫁に行くつもりないから大丈夫」









朝から美容院で化粧と髪を整えてもらい、

あまり着る機会がなかった高そうな所に行くような服を着て向かった場所にAの顔色は悪くなる。

明らかに金持ちが来るようなホテルに足がすくみ、白澤の袖を掴んだ。

「白澤様ぁ…」

「だから言っただろ…向こうは本気なんだから」

その日は白澤も珍しくキチンとした格好をしており、かなりめんどくさそうな表情を浮かべる。

2人がホテルのロビーへと入るとすぐに待ち合わせしている初老の人虎がこちらに気付いてお辞儀をした。

「今回の申し出、受け入れて頂きありがとうございます」

「いえ、今日はよろしくお願いします」


初老の人虎の後ろには若い人虎が立っており、

「やっぱり可愛い〜」

ヘラヘラと笑うその男に初老の人虎… 宇航(ユーハン)はすぐに「コラっ!挨拶せんか!」と叱り、
 
渋々「浩然(ハオラン)です」と名乗る。

Aも自己紹介をすると、お見合いの行う部屋へと案内された。




「向こうは結婚前提で話進めようとしてたけど、

 高そうな料理とデザート食べて断って帰った」

「それで断れるってのもなかなか強いな」

「相変わらず我が道を行くって感じですね」



鬼灯は

「私からもお話があります」

と切り出した。

子狐と大混乱。→←子狐の所に鬼灯様が訪れました。



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(プロフ) - とーとばっくさん» 読んでいただき、ありがとうございます。自分のペースで更新頑張りたいと思います。 (2020年7月20日 15時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
とーとばっく - とても面白かったです!これからも無理のない程度に更新頑張ってください!応援してます! (2020年7月20日 6時) (レス) id: 10c7904400 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2020年7月2日 3時

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