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子狐取材をされました。後篇 ページ8

予想外にも鬼灯が取材に同席することになり、冷や汗をかきながら取材を続行する。

「やっぱり、中国の神獣白澤の旦那と暮らしていると、中国語も話せるんですかい?」


「はい。日本の人には日本語で。中国の人には中国語で話します。

 でも、桃タローが日本語だから日本語のほうが喋りやすい」

「ふむふむ」


「だからAさん、白豚には中国語で返してたんですね。

 唾吐いとけばいいのに」

メモをする小判の横で納得したように言う鬼灯に白澤は「テメェ…」と睨みつける。


「本は中国語が多いんでそっちのほうが読みやすいです」

「言ってもらえれば日本語の本を手配しますよ」

と携帯を取り出した鬼灯に「あのちょっと黙っててもらえますかニャ」とさすがに小判が怒り、

鬼灯は不服そうに黙った。



「じゃあ、次は女の子らしい質問を。

 好きなタイプは」

小判のこの質問に鬼灯と白澤は目をギラリと光らせる。


「勿論!女遊びもせずに真面目に仕事に励んで貯金も沢山あり、
 
 一人の女性に一途でお酒に飲まれない方ですよね!!」

「何言ってんだよ!そんなやつに限って家事や子育てもまかせっきりで仕事仕事なんだよ。

 真面目で頭カチカチすぎずに女の子の扱い分かってるほうがいいよね!!」



ぐぎぎぎぎぎと間近で睨みあう鬼灯と白澤。

Aはうーんと考えた後。



「うるさくなくて喧嘩しない人です」

Aの回答に重たくて暗い雰囲気が二人を包む。


この人達本当に懲りないな…。桃太郎は心の中でそう思った。




「じゃあ最後ですニャ」

とうとう一番聞きたかった質問だと小判は心の中で笑う。


「生んでくれたお父さんとお母さんにメッセージをお願いしますニャ」

「おかあさん…」


さて、なんて応えてくれるかニャ……

「え…?」

小判は自分へ殺意が注がれていることに気づいて、冷や汗が大量に噴出した。

その殺意の元のほうを見ると、

怖い顔をした鬼灯が金棒を持ってパシッパシッと手の平に当てていた。


「なるほど。貴方の企みがわかりました。

 大方、あの白豚の隠し子がどうか突き止めに来たんでしょ」

「いや、あの、これは純粋に…」

ガタガタと震える小判に影がかかる。


「以上で取材は終わりです」

鬼灯は棒読みでそう言ってから小判へと金棒を振った。


「それ取材する側が言う言葉にゃああああああああ!」

そう叫びながら小判は地獄の方へと吹っ飛んだ。




「おかあさん…か…」

Aは小さく呟いた。

子狐お母さんが気になります。前編→←子狐取材をされました。前篇



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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2018年3月7日 0時

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