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子狐、お酒には気をつけます。 ページ42

Aは買ってきた菓子折りを鬼灯に差出し、頭を下げた。


「昨夜は大変ご迷惑おかけしました。着物のクリーニング代、もしくは新しいのを買います」

「着物の事は別にいいんですが、今後はお酒に気をつけてください」

「飲むお酒は全部水やジュースで割ります…」

「ロックとか水割りとかじゃなくてお酒は節度をもって嗜んでください。

 例えば呑む量に気をつけるとか、度数の低いものにするとか」


その言葉を聞いて考え込むAは神妙な顔をして口を開いた。

「テキーラとかウォッカはダメなんですか…?」

「酒のチョイスが初心者が呑むもんじゃねえ!」

まさかの酒の種類に桃太郎は驚いた声を上げる。

鬼灯はすぐに「酒に慣れるまではやめなさい」と答えた。


「焼酎も米も芋も麦も呑みたいし…」

「日に分けたらいいじゃないですか」

「でも、やっぱり呑み比べしたいです」

「貴女さては控える気ありませんね?」


鬼灯はハァ…とため息を吐いた後、「今の季節わかってますか?」と切り出した。

「最近、やけに異性に声をかけられるでしょう。特に野干に」

少し考えた後、Aは確かに思い当たることがあった。


「狐は冬に繁殖します。メスのフェロモンに釣られて男性が寄ってきてるんですよ。

 いいですか。もしも酒に酔って一夜の過ちがあれば…

 それは最早あのクソ豚神獣と同じです!!!」


白澤と同じ。

その事にAは衝撃を受け、体を震わせた。


「白澤様と…同じ…」


Aのあまりのショックの受けように一番効果がすげぇと桃太郎は思い、

この反応を白澤に伝えれば生活態度を改めてくれるだろうかと考えた。

「…たぶん無理だな」





「酒を呑むなとは言いません。しかし、他人に迷惑をかけず、

 体調にも響かない程度にしておきなさい」

「はい…」


Aと鬼灯がそんな話をした数日後…

閻魔大王主催の新年会が開かれた。


さすがにお酒は控えめにしようとAはちびちび呑んでいると、

隣に座った篁が「今日は控えめですね」と声をかけた。

鬼灯との事を話すと篁は納得したように笑う。


「でも、お酒って呑んでると強くなるって言いますよ。

 Aさんは素質ありますし」

その言葉でAの中である式が出来上がる。


お酒飲む→強くなる→呑める量増える


「私、呑みます」

「そうこなくっちゃ」


数時間後、嘔吐したAは篁と共に正座をさせられ、鬼灯にビビリ上がることとなった。


 

子狐が気になるリリスさん→←子狐、新年の挨拶をします。



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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2018年3月7日 0時

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