子狐の旦那さん候補。 ページ39
「それって〜鬼灯くんが旦那さんになった方が早くない?」
閻魔大王が切り出した話題にやっぱりかと唐瓜は頭を抱えた。
しかし、その言葉は鬼灯の耳には入っておらず篁と会話を続けている。
「あ、じゃあ私とかどうです」
篁はそうAに言い出すが、酔っているので勿論本気ではない。
それにすかさず鬼灯は
「貴方みたいな適当な方はダメです」
と口を挟み、話を聞いてもらえなかった閻魔大王はめげずにもう一度話しかけた。
「だから!鬼灯くんがAちゃんの旦那さんになればいいんじゃないの!?」
「うるさい!」
鬼灯は隣で話しかける閻魔大王の言葉の内容は全く入っておらず、わーわー騒いでるだけと感じて殴り倒してしまう。
殴られた閻魔大王はとほほ…と涙を流した。
「そろそろ帰ろ」
アヤメに声をかけられたAは「そうだね」と言って皆に先に帰ることを挨拶して帰っていき、
店から出ていくのを確認した篁は鬼灯の方を向いた。
「いや〜でも可愛らしい方ですよね。少し前まで子供だったとは思えずしっかりしてる」
「家に悪い見本がいますからね」
「へっくち」
クシャミをした白澤は鼻をすすり、隣にいた桃太郎は「風邪ひくのやめて下さいよ」と声をかけた。
「きっと女の子が僕の噂してるんだよ〜」
「そういえばAはまだ帰ってこないのか」
鳳凰はなかなかAが帰ってこないので桃太郎に問うと、今日はそのまま友達の家に泊まることを伝えられた。
「それは本当に友達か?男ではないのか?」
「男はないですよ〜」
と笑う桃太郎だが、鳳凰は言葉を続ける。
「いつまでも子供だと思うのは親の方だけだぞ。
いつかは嫁に行くし、知らないだけでそこの白澤みたいに男をはべらせているかもしれん」
「はは……まさか…」
麒麟も杯の酒を飲み干し、会話へと入ってくる。
「そうだぞ。嫁に行けばなかなか会えなくなるかもしれんぞ」
「こんちゃんはお嫁に行かせないもーん!」
ムスッ頬を膨らませる白澤に皆はやれやれと呆れた。
「案外鬼灯とかいう鬼神に嫁ぐかもしれんぞ」
「あんな暴力鬼の所に嫁ぐとか絶対にダメ!
心配で僕の方の胃に穴があく
それに、昔は僕のお嫁さんになるって言ってくれたもん」
「あー…あのオヤツで釣って言わせたやつっすね」
桃太郎の冷たい眼差しと証言に白澤はグッ…と言葉を詰まらせる。
だって言われてみたかったと白澤はゴニョゴニョと言いながら酒をまた一口呑んだ。
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2018年3月7日 0時