子狐結果を待ちます。 ページ25
「疲れた…」
すべての試験が終わり帰宅したAが帰る早々に食卓テーブルに突っ伏した。
「お疲れ。手ごたえはどうだった?」
桃太郎はそんなAの前にお茶を置いて、自分は向かいの席に座る。
「手ごたえはわからない…。鬼灯様の質問が白澤様関係が多くて、他の試験官達が何度も顔見合わせて驚いてた…」
「なんか想像できる…」
『お住まいは桃源郷のようですが、入社後は寮に入るご予定ですか?』
『いえ、採用された場合自宅から通う予定です』
『自宅からは決して近くはないですし、寮のほうが良いのでは?』
うわ〜絶対白澤様から離したいやつだ〜
と鬼灯の思惑に苦笑を浮かべつつ桃太郎は自分用に入れたお茶を飲む。
「はあ!?そんなの絶対に僕からこんちゃんを離して自分の傍に置きたいやつじゃん!!」
「うわっ!いつの間にいたんすか!」
背後から突然現れた白澤に驚いた桃太郎はお茶の湯のみを落としそうになったがなんとか両手で掴んで阻止をする。
「いや、お店終わったから花街行こうと思ったらこんちゃん帰ってきてたからさ」
「もう行くんすか」
「それより!こんちゃん!やっぱりそんなクソ鬼上司がいる所で働くのやめなよ!」
わーわーと騒ぎながら抱きついてくる白澤を「受かるとは限らないから」と引き離す。
「いーやあいつなら自分の権力使ってこんちゃんを合格させるね」
そう力説する白澤に桃太郎は笑いながら
「鬼灯さんに限ってそんな…」
と言いかけてピタリと止まった。
いや…やりかねないかもしれない…
とこれから待ち受けていそうな波乱に頭を抱えた。
数日後、郵便で届いた閻魔庁からの通知の手紙を食卓テーブルで囲む3人は
緊張した面持ちで見つめていた。
「じゃあ開けるね…」
薬剤師見習いのうさぎたちも集まり、皆で結果を見守る。
「ど、どうだった?」
封筒の中身を読んでいるAに桃太郎が問うと、
その紙をひっくり返し、皆に見せた。
「採用です」
「やったなー!」
と喜ぶうさぎ達と桃太郎。Aも安堵しているようだった。
「僕は認めないから!」
そう白澤は一人訴えるが、
「あ、入社の手続きとか色々準備しないと…!」
そう言ってAはバタバタと部屋から出て行く。
「全然聞いてないですよ。まあ、見守りましょうよ」
と桃太郎は落ち込む白澤の肩に手を置いた。
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2018年3月7日 0時