子狐と白澤様の看病。 ページ9
配達先に歩いて向かう桃太郎は熱を出したAとそれを看病する白澤が心配だった。
「心配だなぁ…」
白澤様が配達先の女の子をナンパして出禁になってなければ…
そう心の中で恨んだ。
「このくらいかな…」
白澤は調合した薬を毛布に包まったAに水と一緒に持っていく。
「さ、これ飲みな」
そう差し出すが、漢方が苦手なAは「んっ！！」と頑なに嫌がる。
「苦いだろうけどこれ飲まないと治らないよ」
そう言ってなんとか飲ませようとするが、なかなかそうはいかない。
「のーみーな！！」
無理やり口に入れれば
「ぶっ！！」
わざと噴き出して薬が白澤の顔にべったりとついた。
「もう！夜中に熱が上がってもしらないからね」
「げほっげほっ…びえええ…」
真夜中、Aと桃太郎の部屋で寝ていた白澤はAの泣き声で目を覚ます。
「あーやっちゃったか」
ベットの上で嘔吐したAは苦しそうに泣いていた。
「熱も上がってるね。だから薬飲めって言っただろ」
Aを抱き上げた白澤はその小さな背中を優しくさする。
「全部吐いちゃいな。ほぼ食べてないからもう何も出ないと思うけど」
Aのえづきが落ち着いたのを見計らって、白澤は嘔吐物まみれの布団を片付ける。
「これは明日桃タローくんに洗ってもらおうね」
口周りや体についた嘔吐物も濡れた布で優しく拭いて服を着替えさせる。
「仕方ないな」
白澤は薬をもう一度作り、それを水と一緒に口に含むとAに口付けた。
水と薬を口の中に送り込んで飲み込むのを待つ。
ゴクリと音がすれば、「よしっ」と口を離した。
「んっ…えっ…えっ…」
「よしよし。きついね。昼間は一人にしてごめんね」
白澤は寝ていた桃太郎の布団の上に座って別の毛布で包んだAを抱いて背中をさする。
狐に戻ったほうが楽なのだろうが、Aは戻れないほど辛いみたいだ。
「いい子いい子。早く良くなれー」
「戻りました！」
昼頃に帰り着いた桃太郎は勢いよく寝室のドアを開けた。
そこにはスースーと座ってAを抱いたまま眠っている白澤がいた。
Aも昨日よりは少し穏やかな表情で眠っている。
「寒い…！」
あれから数日で熱が下がって回復したAだが、
それが伝染って今度は白澤が寝込んでいた。
「はくたくさま」
Aは狐の姿になって白澤の布団の中に潜り込んだ。
「治ったのにまた伝染るよー…あったかい…」
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moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです！銀魂コラボも最高でした！ (7月30日 2時) (
レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて！嬉しいです！ (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2017年12月2日 16時
