【鬼灯の冷徹】子狐こんこん

迷子への対応がわからねえ！！その四・コラボ番外編 ページ38

どごおおおおおおおん！！

という爆音と共に教室の中心に落ちてきた何か。


「え…？」


幸いそれの下敷きになった者はおらず、皆は落ちてきたものを覗き見る。

「うう…ううう…」

それはどうやら白澤のようだった。


「親方！空から男の人が！！」

という沖田の言葉のすぐ後


「バルス」

というバリトンボイスと共にどごぉああああああ！！

と更に空から何かが白澤の上に落ちて来た。


「上からとんでもねぇシータとパズーが降りてきたぁああああああ！！」



後から落ちて来た者、鬼灯は足元の白澤を見て、

「まるでゴミのようだ」

と、見下したような表情で吐き捨てた。


「あっちはどっちかっていうとムスカっぽいぞ！！」




「イテェ…何すんだよバカ鬼神！！」

白澤は顔中血だらけでその場に座り直す。


「はくたく様ー！！」

Aはそう叫んで白澤の胸に飛び込んだ。


「こんちゃん大丈夫だった？ごめんね」

と白澤は笑顔でAの頭をなでる。


「本当ですよ。貴方がぶつかるから」

と吐き捨てる鬼灯を白澤は睨む。


「大体お前が落とし穴を作ったりしたからだろ！！

　僕だけならともかく、Aちゃんもいるんだからそこら辺気をつけろ！！」


鬼灯はスッとAの前でしゃがみ、

「怖い思いをさせてすいませんでした」

そう言って頭を撫でた。


「A、だいじょうぶでした」

とAは鬼灯を見てふにゃりと笑う。


鬼灯は立ち上がり、穴の開いた校舎の天井を見上げる。

「あ〜…結構派手にやりましたね」

「お前が僕を叩き落したからだろ」


鬼灯は銀八が教師であると気づき、目の前まで行って頭を下げた。

「この度はAさんを保護していただき、ありがとうございます」

「え…いえ…」

色々ツッコミたい銀八は口角を引きつかせて対応する。


「校舎の修繕費は振り込ませていただきたいのですが」

「あ…なら上のババアにも話通しときます…」

「それと、今回保護していただいたお礼に死後の裁判で罪を割引サービスさせていただきます」

「ご丁寧にどうも…」

「お礼の菓子も後日送らせていただきます。それでは失礼します」


とAを抱いた白澤と共に教室の出口へと歩く。


「それでは、死後にまた会いましょう」

「ばいばい」

とAは手を振り、生徒達や銀八も手を振った。




出て行ってから数秒後…

「今の何！？死後って何！？罪の割引サービスって何ぃいいいい！！！」


銀八は頭を抱えてそう叫んだ。

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