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子狐変化の練習をはじめました。 ページ4

「A、ご飯だよ」

桃太郎がご飯をあげると、Aは嬉しそうにガツガツと食べる。


「はあ…名前が決まるとなんだかより愛しいというか。

 これが母性ってやつですかね。今ならおばあさんの気持ちがわかります」

母親業にも目覚めつつある桃太郎の様子に白澤は今から嫌な予感がしていた。




「たおたろー」




「なんですか?」

桃太郎は白澤に問うと、白澤も「え?」と返す。

「今名前呼んだでしょ」

「僕じゃないよ」


白澤も桃太郎の目線の下にはA

「たおたろー。ごはん」


喋っているAに桃太郎は「ええええええ!!」と驚く。


「そんなに驚くことないでしょ。シロくんだって喋ってるし」

「そ、それはそうですけど…」

「体力回復の際に僕の妖力をかなり送り込んだから、ほぼ妖怪だよ。

 練習すれば変化ができるようになると思うよ。

 化けるのは狐の代名詞みたいなものだし、人型になれば便利なことも多いしね

 言葉も僕らの普段の会話から覚えたんだろうね」




「おんなのこ。おんなのことあそぶのだいすき」


「ろくでもない言葉覚えてますけどね」

「あっはは〜」









「おや。桃太郎さんだけですか」


約束していた漢方を取りに来た鬼灯は白澤どころかAもいないことに不思議に思った。


「ここ最近人間に化ける練習をしてるんですよ」

「確かに人型になれると便利ですが、あの豚にまかせていいんでしょうか。

 ろくでもない事を教えていた時はすり潰す」

桃太郎は苦笑いをしながら鬼灯に漢方を渡した。


店を出ようとした鬼灯の足元にポスッと小さな何かがしがみついた。

視線を下げるとそこには耳と尻尾が生えた小さな女の子が。

「もしかして…」

鬼灯が小さくつぶやいた時、女の子は口を開き



「ほおずき、きらい。はくたくさま、だいすき」


その言葉にピシャーン!!と雷に打たれたような衝撃が鬼灯に走った。


「ぎゃははははは!!今の顔傑作!!ざまあみろ!ひゃはははは!!」

鬼灯の様子に白澤は腹を抱えて笑い転げる。


「だから、鬼灯さんに会ったらそう挨拶するなんて嘘なんだから真に受けたらだめだって言ったろ」

慌てた桃太郎に抱えられて、まだ不安定なAの変化はすぐに解けた。



「あー!おかしい!!ショックうけてやんの!!」

まだ笑い転げている白澤にユラリと邪悪な気が近づいていた。





「ぎゃああああああ!!!」





「ああいう大人になったらダメだからな…」

子狐お別れする。前篇→←子狐の名前決まりました。



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moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです!銀魂コラボも最高でした! (7月30日 2時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて!嬉しいです! (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2017年12月2日 16時

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