子狐と親バカ重症者。 ページ28
朝、目が覚めた鬼灯は布団の上をボーっと眺める。
布団の上では、いつの間にかきつねの姿に戻っていたAが仰向けで頭から落ちそうになっている状態で眠っていた。
「寝相…」
「ただいま」
次の日、Aは鬼灯に連れられて桃源郷へと帰宅。
店にはお客はおらず、桃太郎と白澤が待っていた。
「こんちゃんおかえり〜」
白澤が手を伸ばすが、
「たおたろー!」
Aは桃太郎に向かって腕を伸ばして、白澤は一人たたずんだまま。
「ざまあ」
「ぐっ…!」
「はいはい」
桃太郎に抱っこされ、Aは「あのね、あのね」と話を始める。
「A、ちゃんと寝れたよ」
「すごいなー!」
「こんちゃん寂しくなかった?」
それでもめげずに白澤はAに話しかける。
「ほおずきさまと寝たからだいじょうぶ」
「えー。ずるいずるいー僕とも寝てよ」
「あんたAの寝る時間は大抵いないじゃないっすか」
鬼灯は「あ、そうだ」と思い出したように白澤に紙を出す。
「ん?何これ」
「クリーニング代の請求です。私の寝巻きにAさんの鼻水が盛大についたので」
「はぁー?そんくらい自分で洗えよ」
「なら新品を請求しましょうか」
「話聞けよ!!第一、こんちゃんの鼻水の何が悪いわけ?可愛いじゃん!」
「いや、俺は鼻水までは可愛いとは思ったことないっす」
少し離れたところから桃太郎は冷ややかにそう突っ込んだ。
「なんで!?こんちゃんはヨダレも鼻水も可愛いよ!!」
「きっもち悪ぃ!!重症じゃないすか!!」
「仕方ないじゃないですか。年寄りは孫が可愛くて可愛くて仕方ないんだから」
鬼灯がそう言うと、「あ、なるほど」と桃太郎も納得した。
「孫ってなんだよ!せめて僕はパパ!パパだろ!!」
「そのうち、『下着一緒に洗わないでー』なんて言われ始めるんですよ!!」
「うちのこんちゃんそんなこと言わないもーん!!」
「僕のこと大好きだもんね!」と白澤がAのほうを向く。
「…………」
しかし、Aは無表情で冷ややかに白澤のことを見つめていた。
「いやー…好きとはいますよ…?うざ絡みしてない時は」
桃太郎のフォロー(?)に白澤は泣き崩れた。
泣いている白澤に慌ててよしよしするA
「こんちゃんは優しいね…僕のこと好き?」
そう質問すると、Aは無表情で固まる。
白澤がチラリとおやつを見せ
「大すき」
「僕も大好きー」
「あっ!ずるいこの大人!!」
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moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです!銀魂コラボも最高でした! (7月30日 2時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて!嬉しいです! (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2017年12月2日 16時