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子狐ホームシックになりました。 ページ27

夜も更け、そろそろ子供の就寝時間。


「白澤様、さっきから何度も携帯を見てどうしたの?」

妲己がそう擦り寄り、白澤は「んー?」と携帯を閉じる。

「なんでもないよー」




「はあ…大丈夫かな…」

桃太郎はそうつぶやいてはみがきを始める。






「ここが貴女の寝る部屋ですよ」

鬼灯はA用に用意した部屋へ案内した。

部屋は女の子らしい作りで、部屋にある物一つ一つが可愛らしい。


誘導されるまま、Aはベットに横になる。

可愛らしいデザインのベットはふかふかと、とても柔らかかった。


「トイレは右の突き当たりにありますので。それではおやすみなさい」

鬼灯は電気を消して部屋を出て行った。





初めての空間

寝なれない布団

知らない匂い



「…たおたろー…」

ふと心細くなったAはめそめそと泣き出し、ベットを降りて部屋の外へ。

匂いを辿って鬼灯の部屋を探し当てた。


ドアを開ければ暗い部屋の中でベットに横たわっている鬼灯の姿。

ぐすっぐすっ…と鼻をすすってもぞもぞとベットの中に入り込む。



「んん…」

眠ってそんなに時間が経っていなかった為か、鬼灯は少し寝ぼけ気味で布団を捲ると、

中では丸まってAが鬼灯の着物に鼻水をこすりつけていた。


「何してるんですか…」


バカ神獣にクリーニング代請求しよう。鬼灯は心の中でそう考えていた。



「たおたろー…」

「はい。ちーん」

鬼灯がティッシュをAの鼻に当てると、Aはずずーっ!を鼻をかむ。


「桃太郎さんに連絡してお家に帰りますか?」

鬼灯がそう質問すると、Aはブンブンと首を横にふる。


「なら、電話だけでもしましょうか」

そう言って鬼灯は電話をかけると桃太郎はワンコールもしないうちに電話に出た。


「もしもし」

「鬼灯さん、Aがどうかしましたか」

「いえ、少し話がしたいみたいで」


鬼灯から携帯を渡され、Aはそれを受け取って耳に当てた。


「どうした?寝れないのか?大丈夫か?」

「…っAはだいじょうぶ…おやすみなさいって言いたくて…」

平静を装いながらそう言うが、Aの目からは大粒の涙がボタボタとこぼれていた。


「ありがとうございます」

Aは電話を切って鬼灯へと渡す。



「見栄を…張りたくなったんですよね」


Aは鬼灯の着物にしがみついて「うう〜」と泣く。

少し成長したその小さな背中を優しく撫でた。

子狐と親バカ重症者。→←子狐鬼灯様とお風呂に入ります。



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moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです!銀魂コラボも最高でした! (7月30日 2時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて!嬉しいです! (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php  
作成日時:2017年12月2日 16時

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