子狐かなり苦手なものがあります。 ページ19
運動会も終わり、住民達は解散。
片付けが終わった白澤達も帰ろうと動く。
「さあ、終わった終わった。僕お香ちゃんの所に寄ろうかな」
と寄り道しようとする白澤を桃太郎は捕まえた。
「白澤様…まだ一仕事あるの忘れてませんよね…?」
「ま、まさか…」
店に戻った白澤と桃太郎は真剣な顔で向かい合う。
「「さいしょはグー!じゃんけん…」」
「「ぽんっ」」
グーを出した桃太郎は「っしゃあ!!」とガッツポーズをし、
チョキを出した白澤は「あああああ…」と崩れ落ちた。
「こんちゃん。お着物汚れたから脱ごうか」
と白澤に言われ、Aは大人しく脱がされ、
着物をすべて脱がされたAは白澤に抱っこされる。
「じゃあ。こんちゃんが何秒目を瞑ってられるか遊ぼう。
よーい。どん」
言われた通りAは両手で両目を隠し、白澤が数えながらある部屋へと入り、
Aを降ろしてがさがさと布が擦れる音を立てる。
「こんちゃんまだ目を瞑ってる?」
「うん」
そして「まだだよー」と腕を引いて…
ザブッ…
「まだだよ…」
Aの頭上からお湯が一気に降り注がれ、
ブワリとAの耳と尻尾の毛が逆立った。
「ぴぎゃあああああああああ!!!」
「こんちゃんすぐ終わるからっ!…いっだあああああ!!」
風呂場からガッタンゴットンと格闘する物音を聞きながら、
脱衣所でバスタオルを持って待機している桃太郎は「白澤様がんばれえええ!!」と声をかけた。
「…それで白澤様、珍しくお店に来なかったのね」
衆合地獄の官職である獄卒のお香は納得したように頬に手を添える。
閻魔殿に配達に来た桃太郎は顔見知りの獄卒達に昨日の話を聞いてもらっていた。
「昨日は結構深く引掻かれたみたいで朝も痛そうにしてました。
たぶん、今日までは大人しいと思うっす」
「Aちゃん、お風呂苦手だったんだ…」
と閻魔大王も心配そうに聞く。
「毎回、じゃんけんでどっちがお風呂に入れるか決めてるんすけど、
お風呂担当は絶対どこか引掻かれるし…
外で体を拭いて着替えさせる担当も、飛び出してきたAが逃げて家中水浸しにしないように、
捕まえて素早く拭いて着替えさせないといけないし…
本当に大変っす…」
「子育てって大変なんだな」
と唐瓜は冷や汗を流す。
「なんでそんなに苦手なの?」
と、シロは不思議そうに聞いた。
「それはたぶん来て間もない頃…」
1365人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです!銀魂コラボも最高でした! (7月30日 2時) (レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて!嬉しいです! (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2017年12月2日 16時