子狐ご飯を食べる。 ページ2
白澤がゆっくり妖力を送り込んでいく。
「きゅう…」
ある程度妖力を送り込むと子狐が鳴くほど体力が回復した。
「うんうん。これで少しマシになったな。
桃タロー君が帰ってきたらすぐにご飯あげるね」
白澤はニコニコと笑って指先で子狐の顔を撫で、子狐も嬉しそうに小さく尻尾を振っていると
ガシッ
「え？」
白澤の指を掴んだ鬼灯は…
ボキィ！！
「ぎぃやぁああああ！！」
そのまま指を逆に折り曲げた。
「な、な、何するんだよ！！」
折られた指を押さえ、涙を流しながら白澤は鬼灯をにらみつける。
「お前に触られるモフモフが可哀想だ」
「子狐に助けてやってるのになんて仕打ちだよ！！」
「何してんすか！」
今にも殴り合いが始まりになっている所へ桃太郎が帰ってきた。
子狐はぴちゃぴちゃと匙から乳を飲む。
「あっという間にミルク飲んじゃいましたね」
桃太郎はさらに少し回復した子狐の頭を撫でて、空になった器を匙を片付ける。
「食欲も申し分ないね。明日にはもっと回復してるだろうし、離乳食も始めても大丈夫そうだ」
白澤が差し出した漢方を子狐は何も疑わずに食べてケホッケホッと咳き込み、
その様子に白澤は「食い意地がすごいね」と笑った。
「この子狐はしばらくうちで面倒を見るよ。
どうせお前は忙しくて世話できないだろ？
体も健康になって、ある程度成長してから迎えに来たらいいさ」
「まあ、桃太郎さんもいますし。
桃太郎さんお願いします」
「あ、はい」
「ちょっと僕は？」
桃太郎のみに頭を下げる鬼灯に白澤はギリギリと睨み付ける。
「…じゃあ私は地獄に帰ります」
満腹でスヤスヤ眠る子狐を見て、鬼灯は静かに店の外へ出ようとしたところで
「ちょっと待てよ」という白澤の呼びかけに鬼灯は足を止めた。
「冷徹なお前が子狐の為に僕の所に頼りに来るなんて珍しいじゃん。
何か心境の変化でもあったの？」
「別に頼りに来たつもりはありませんが。自惚れるのも大概にしてください」
「お前は本当に腹立つな！」
「まあ、しいて言えば…」
鬼灯の脳裏に生前のことが少しチラつく。
「孤独と飢えで息絶えることほど、惨めなことはありませんから」
そう言って帰って行った。
「ふーん」
白澤は興味がなさそうに返事をして子狐を毛布でやさしく包んだ。
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moo(プロフ) - とにかく可愛くて面白かったです！銀魂コラボも最高でした！ (7月30日 2時) (
レス) @page50 id: e3fdbdb203 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - しあ。さん» テンションがエグくなってしまいましたか(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 霊夢どうふさん» 一体どんな対応を受けるんでしょうかね(笑)タジタジしてそう (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 埴輪さん» 拍手をもらえるなんて！嬉しいです！ (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 銀桜九尾さん» 銀魂人気ですね(笑)喜んでもらえて嬉しいです。 (2018年7月22日 23時) (レス) id: 4d9d345d17 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：十五
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2017年12月2日 16時
