短編集 (ページ3)

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言之葉-3- ページ3

「ねぇA」

「ん？なぁに？」

「今日千賀来れないって」

「え？」

ホントは来るんだけど、ちょっと意地悪してみればみるみるうちにAの表情は曇っていく

「菜里実も無理かもしれないって」

「菜里実ちゃんも、、」

「どうする？俺と2人だけど」

「…申し訳ないけど2人なら私かえー」

「にか！A！ごめん待った？」

帰る

そうAが言いかけた時に千賀が到着してしまった

「あれ？健永来れないんじゃ、、」

「えぇｯ?!来れるよ！来たよ！大丈夫だよ！」

「だって高嗣が、、」

バツが悪い俺

びっくりして目をまんまるにしているA

状況がわからず首を傾げる千賀

「あ、あはははは笑
冗談だって！Aのリアクション見たかっただけ～笑」

「はぁ？何それ、人のことからかって遊ばないでよｯ」

「すいませ～ん笑」

Aを怒らせちゃったし、俺と2人ならやっぱり会ってはくれないんだなって現実を知っちゃって内心泣きたい気持ちでいっぱいなんだけど、笑って強がるしかできない

「ばかだねぇにかは」

いつの間にか来ていた菜里実に呆れられる

「小学生のやることですよ？」

「…うるせーなぁ」

「自分の傷口に塩塗ってどうすんの」

「仕方ねぇじゃん、淡い期待持ったっていいだろ」

千賀が来ないって聞いて悲しげな顔をしたAだったけど、今は千賀を目の前に嬉しそうに笑ってる

あぁ、、胸が苦しい