首領室にて ページ9
ーA目線ー
「花見、ですか?」
「そう、花見。」
そうニコリと微笑む首領。
そんな首領の後ろには、腕を組んで立つ中也、
そしてエリス嬢が櫛やらリボンを箱から取り出していた。
「たまには平和にこういうイベントなんかが
あっても良いだろう?
というか、毎年恒例なのだよ。
君は毎年仕事が被ったりで誘うことが出来なかったが..」
「と言っても何処でする予定なんでしょう?
第一、芥川なんかは指名手配されてる為危険なだけでは?」
そんな事を話していると、エリス嬢が椅子を引きずりながら
こちらに来て「座って!」と言う。
頭を下げて座らせてもらうと、彼女は僕の髪を
櫛でときはじめた。
「あぁ!? エリスちゃん、私にはそんなことしてくれ
ないのに!?」
「Aの髪は綺麗だもの。」
ぶーぶーと文句を数分言うと、首領は溜息を
つき話を戻した。
「それなら安心したまえ、離れに人の来ない
良い場所が在る。仕事と被っていない者以外は
基本強制だよ。
名前の書いた紙ならここに__
..嗚呼動けないね、私が行こう。」
「俺が行きましょう、紙を」
そう言う中也に首領は微笑んでこちらに向かってくる。
首領から紙を受け取るのと同時に、エリス嬢が
「出来た!」と言う。
どうやら、リボンを潜り終わったようだ。
「おや、可愛いじゃないか。
エリスちゃんもセンスが良いねぇ。
とても良く似合っている。」
そう言い、首領は僕の頭を撫でる。
「ありがとうございます」と少し照れくさく
言うと、前からじとっとした目線を感じるが
気にしない。
「おや?もしかして君もやってもらいたいのかい?」
そう首領が振り返り、中也に言う。
「あ、いや俺は__」
「良かったじゃないか、エリスちゃん。
彼が髪を触らせてくれるみたいだよ?
...文句はないね?」
そう凍りつくような笑顔で言われ、中也も思わず
顔が固まる。
..それを見て僕は吹き出した。
..ほんと、首領にかなうものは居ないなぁと
思いながら、渡された紙に目を向けた。
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ししゃも(プロフ) - 続きめっちゃ気になります!更新待ってます! (2022年8月1日 18時) (レス) @page28 id: 4d9c9f1a17 (このIDを非表示/違反報告)
科学(プロフ) - こちら新しいアカウントです。よろしくお願いします。 (2018年2月28日 21時) (レス) id: 3cbc0a3d50 (このIDを非表示/違反報告)
科学(プロフ) - 詩猫さん» コメントありがとうございます! が、頑張って更新します....!!!!! (2017年12月22日 19時) (レス) id: 94cd103a57 (このIDを非表示/違反報告)
詩猫 - 面白いです!続きが気になってうずうずしてます笑。 (2017年12月22日 19時) (レス) id: a5e208826f (このIDを非表示/違反報告)
科学(プロフ) - るきさん» わわ、ありがとうございます...!!頑張ります! (2017年8月22日 0時) (レス) id: 94cd103a57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:科学 | 作成日時:2017年3月14日 17時