孤爪姉のトリセツ【黒尾鉄郎】 (ページ34)

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トリセツ三十ページ34

夢主side

合宿二日目、まずは梟谷との試合。

タイムアウト中、なんか鉄郎が衛輔の蹴りをくらってたけど、まぁ大丈夫だろう。

「ね－、烏野ばっか見てないでちゃんと音駒の試合見よーよ」

監督とコーチはさっきからずっと烏野ばっか見ておしゃべりしてる…

私がむすっとしながらそーゆーと監督がニコニコしながら、

監督「俺が見てなくても、Aが見てるだろう」

「…監督のくせに」

監督「はっはっは！お前は研磨と精一杯、知恵を絞りなさい」

「…ん」

音駒は、試合などはほとんど監督たちは何も言わない。せいぜい「しっかり繫ぎなさい」とかしか言わない。

指導というか、こうした方がいいっていうのは研磨と私がやってる。

これが音駒のやり方。

言ってしまえば、私が監督……は、違うか。なんでもない。

黒尾「木兎のスパイク来るぞ、ブロック固めろ！」

固めろって言っても研磨とリエーフの二枚か…
これは抜かれるな。

「招平クロスよ、回り込んで！」

光太郎お得意のクロスで、思った通りブロックは抜かれた。

そして抜いた先には招平。
ドガガッと派手な音をたてて招平はアンダーでボールをあげた。

黒尾「上がった！研磨カバー！！」

山本「レフトレフト！」

研磨の頭上に綺麗に上がったボール。
すると、

灰羽「俺に寄こせェェェ！！」

研磨「！？」

「っちょっとちょっと…」

移動攻撃なんて、ぶっつけじゃないの…全く。

リエーフは下手くそなのに目立ちたがり屋で格好つけだから、後で注意しとかなきゃ。

まぁ結果、攻撃は決まったからいいか。