Stop 27 ページ27
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「 こんにちはAちゃん。お昼ご飯一緒に食べませんか? 」
ふわふわとした自身の思考に突如入ってきた、
風鈴のような優しくて澄んだ声。
にこりと微笑んだ彼女は、可愛らしくハンカチに包まれたお弁当箱を顔の高さまで持ち上げていた。
「 雪乃ちゃん 」
「 今日は紫原くんとお昼はならさないんですね。…私が前誘ったから、気を使っていただいたのかもしれませんけど… 」
“ 紫原くん ” という単語に若干焦りつつ、私が気を使っていると勘違いしたのか、雪乃ちゃんは項垂れていた。
…分かりやすい所は私と似てる?
「 ううん、全然そんな事ないよ。…もう当分は一緒にご飯は無いよ 」
当分、という期間が一年間なのか、はたまた私たちの代が部活を引退するまでなのか
それは今の私にはわからない。
「 …ふふ。では、紫原くんがAちゃんを放っておいている間は、私がAちゃんを一人占めしていいんですね 」
「 …え? 」
私が間抜けな声で聞き返しても、いつものように雪乃ちゃんは優しく微笑むだけ。
深入りしないのは、優しさなのか
はたまた本当に一人占めが出来て嬉しいと思っているだけなのか。
…いや、こんな奴一人占めして嬉しい人はいないか。
「 …紫原くんの事、私に相談したくて堪らないんでしょう?
顔にそう書いてあります。
…そんな風に心からAちゃんに悩んでもらえる紫原くんには少し嫉妬します。
…こんな私で良ければ、話してください 」
少し意地悪そうに、でも瞳の奥はいつもと同じようにとも優しい灯っているように見えた。
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琉李(プロフ) - さややんさん» コメントありがとうございます!やっぱりIHとWCの表現分かりにくいですよね(・_・; ご指摘ありがとうございます! (2018年6月25日 22時) (レス) id: b336a701b4 (このIDを非表示/違反報告)
さややん - ところで9話でインターハイとウィンターカップがごちゃ混ぜになってますよ! (2018年6月25日 19時) (レス) id: b8dd9b5a7f (このIDを非表示/違反報告)
さややん - 私もむっくん大好きなんですよ!かっこいいよすぎですよ〜〜! (2018年6月25日 19時) (レス) id: b8dd9b5a7f (このIDを非表示/違反報告)
琉李(プロフ) - hさん» コメントありがとうございます!励みになりした♪更新も頑張っていくので、これからもよろしくお願いします! (2018年3月25日 9時) (レス) id: b336a701b4 (このIDを非表示/違反報告)
h - 初コメです凄く楽しかったですこれからもゆっくりと更新頑張ってください (2018年3月25日 5時) (レス) id: 8a1cd5ab5f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:琉李 | 作成日時:2018年2月28日 22時