【HQ】スマホ壊れたから髪切った

#３３ ページ34

この試合で勝ったのは梟谷だった







決勝戦をする前に、最下位決定戦をするらしい




だから次の試合は、烏野ＶＳ音駒







『 …研磨、応援してきたら？負けたら体育館5周じゃん 』




「 じゃあAも応援してよ、多分、その方がみんな頑張れる 」




『 音駒にだけ応援ってのはできないの。みんな平等に！これ大事でしょ？ 』




「 研磨 」



『 ほれ、出番なんじゃない？ 』






タイミングが良いのか悪いのか、黒尾さんが私たちの前に来た






「 嫌だよ、おれ出たくない 」




「 なんでだよ 」




「 ……さっきのAの顔面ボール見たら、怖くなった 」




『 おいこら研磨 』







こやつ、私を利用してやがる







「 あー……Aチャン、ダイジョブ？ 」





『 もうピンピンしてますよ！大丈夫です！ 』





「 リエーフには厳しく言っとくから 」





『 言わなくていいです！……言ったら多分、もう合宿どころじゃなくなるし、居心地も悪くなると思います 』






「 A…… 」





「 …Aチャンはさ、もっとジコチューになっていーと思うよ 」





『 あ、ホントですか？じゃあ私、パピコ食べたいです 』





「 え 」





『 お願いしてもいいですか？黒尾さん 』





「 ウ、ン 」





「 じゃあおれ、ピノ 」





「 研磨くん？ 」





『 今日この後自由時間あるので、その時お願いしまーす 』






「 ゴチになります 」





「 ……ウン 」





『 じゃあ、ほら、頑張ってきてください。みんなに呼ばれてますよ 』








少々苦虫を噛み潰したような顔をしている黒尾さんだけど、口角は少し上がっている


ほら、こうやって笑ってた方がいいでしょう




パピコの片方は黒尾さんにあげますから






コートに戻って行った黒尾さんの背中を見つめながら、研磨にしか聞こえないような声量で声を出した









『 …で、研磨は出なくていいの？ 』





「 …うん、A、ありがとね 」





『 ほんと、感謝しなさいよね 』









次奢ってもらう時は箱アイスにしよ

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