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Aと土蜘蛛の戦闘は周りのものからすれば化け物同士の戦いにも見えた。
土蜘蛛に比べ華奢で比べようもないほど体の小さなAの蹴りで土蜘蛛はいとも簡単に吹っ飛ぶのだから。

きっとそれはAがこの世界だけで生きてきたのであれば、不可能であっただろう。
しかしAには海賊であった時代の記憶がある。
あの世界には、様々な人間がいた。
巨人もいれば、巨人かと思うほど大きな普通の人間も。
それらの経験が間違いなくこの戦闘でAを有利にしていた。

しかしその戦いはAだけを戦わせてしまっているという状況にいてもたってもいられなかったリクオによって終わる。



「A!!!!」

「ああん?邪魔すんじゃねぇよ!!!」



Aへ集中していた土蜘蛛の意識がリクオへとズレ、潰そうとするのは当然のことで。
Aとの戦いで興奮している土蜘蛛の動きは早く、すでにボロボロにされているリクオがそれについて行くことができるわけはない。



「 」

「A……ちゃん……?」



土蜘蛛のパワーは桁違い。
一撃受ければ終わりと思え。
そう思ってAは戦っていた。



「リクオ、無事、か?」

「え…ぁ、そん、な」



リクオへ土蜘蛛の拳が二つ向かっていたのを、Aは一人で受けた。
一つは真正面から受け、もう一つは手で。
当然そんなことをすればAの身体はつららのように一撃でガタが来た上に、無理に手で受け止めたことで片腕が吹っ飛んだ。



「う、腕、…」



Aはリクオに愛おしそうに微笑み、残った手でその頬に手を添えた。



「殺させてなるものか…
私と、ぬらりひょんの…鯉伴の宝を。
…逃げよ、リクオ。今は、お前では勝てぬ」



強くなれ。



最後に、そうちゃんと言えたかよくわからない。
ただ、わかるのはそこで私の意識は途切れた。



















(Aちゃ…そんな…)

(おい、しっかり…血が…腕が…なんでっ)

思わぬ再会→←+++++



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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年5月30日 16時) (レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!早速読ませてもらいました!次も楽しみに待ってます!頑張ってください! (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからどんな風に話が進むのか楽しみです!頑張ってください!! (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます!ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月12日 18時

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