【ぬらりひょんの孫】糸繰草 肆【初代】

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清継は具体的にどうなるのか、と質問をぶつけたが転校生ははっきりとは答えない
ただ今は神社仏閣に近づかないようにしてもらっているのだと



「それでもホンマにあと2つの封印がとかれれば…
二條城に入られたら…取り返しのつかないことになる。
これは予想やけど……
洛中はおそらく、全てが闇にのまれる。
そうなればやがて京都中…いや日本中に妖が跋扈するようになるかもしれん！！」



転校生の言うことは大幅には外れてはいない
だが、もちろん間違えている部分もある



「…他の陰陽師どもは何をしている？
封印がとかれたのならばまた封印すればよかろう。
核になった妖怪共はどうぜ暴れているのだろうからな」

「…ホンマに知っとるんやな。
でも封印されてた妖は簡単に封印できるような弱い妖やない！
簡単に言うてくれるな！」

「このど阿呆が！！簡単に言うな？
この状況をどうにかせねばならんのは分かりきったこと！
そしてそうすることが貴様らの実力では最善！
貴様ら如き陰陽師が羽衣狐に勝てるとでも？片腹痛い。
現実から目を背けても何も始まらんだろうが！！
どうせ今の花開院の力は400年前よりも劣っているのだから少しくらいその小さな頭を使って、封印を解かれる封印をより早く封印してしまえ！」

「400年前？何の話や！？
それに、強い義兄ちゃんたちがやられてんねん！！」

「…ああ、もう」



ここで転校生と口論してもなんの意味もないのはわかるが、まさかここまで今の花開院家が落ちているとは思わなんだ
この間の小僧共はまだマシだったというのに




そして、転校生は守っている封印の寺へと行ってしまった
ああして京都を守る花開院の誇りは転校生もちゃんとあるようだ





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