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「修行だな。熱心でいいのではないか?」

「学校はもう夏休みに入っちゃったよ」

「知ってる…終業式は顔出したから」



………そうだったか?
席替えをしてから全くと言っていいほど接点を持っていなかったから全く覚えていない



「…奴良くんと桜夜さんだけ…?」

「え?」

「?」

「いつもまわりに誰かおるやん…及川さんとか」

「あ〜〜〜〜」



リクオはその言葉に納得したのか、困ったように笑みを浮かべた



「いや、実は今みんなで手分けして花開院さんを探してたとこなんだよ」

「みんなで?」

「そう!」

「私とリクオはたまたまペアになっただけだ」



そう言うと転校生はそうやったんか…と言いたげな表情をうかべる



「清継くんたち心配してるんだよ!!連絡つかなくて。
また旅行行くからって!!
エースがいないと始まらないってさ」

「…………私なんか…
みんなの前になんか出られへんよ。情けなくて。
全然妖怪から守られへんし…」

「逆に貴様が情けなくない時など今までに一度でもあったか?」

「えっ」

「え、ちょ、Aちゃん!?」



今までのことを思い出しても、頼りになると感じたことはほぼ無い
むしろ心配になった方が多い



「ひ、酷ない!?」

「事実を言ってるだけだ。
それに転校生、貴様は修行でこちらに来ているのだろう?
なら情けなくて当然だ。
"しゅぎょう"という言葉は何通りか書き方はあるが、修行は(なお)しながら(すす)むこと。
失敗してなんぼ、というものではないのか?」

「!」

「だがまぁ、己の実力を把握し更なる上を目指す。
己の弱さを自覚するというのはとても難しいことだ。
それをできる貴様はすごいと思うぞ」

「桜夜、さん……」



転校生はどこか泣きそうな顔をし、私は思わずクスリと笑ってしまった
やはり、まだまだ童というところか



「うん。ボクもAちゃんの言う通りだと思う。
だってさ…1人だよ?進んでこんなとこ来て───
修業なんて誰にでもできることじゃない。
すごいな花開院さんは…憧れちゃうよ!」

「…………」

「憧れる、ねぇ」

「あ、尊敬するって意味ね!
別に変な意味ないよ、Aちゃん」

「私は特に何も言っていないが?」



くすくす笑いながらリクオと話していると、場違いにも空腹を知らせる音が転校生から聞こえた
それに私たちは思わず視線をやれば、転校生は顔を赤くして今のは違う!などと言うが何が違うのだろうか


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+++++→←兄と妹



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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年5月30日 16時) (レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!早速読ませてもらいました!次も楽しみに待ってます!頑張ってください! (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからどんな風に話が進むのか楽しみです!頑張ってください!! (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます!ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月12日 18時

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