兄と妹 ページ1
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「…なぜ私がこんなことを」
「あはは…
清継くんは言い出すとなかなか意見曲げないもんね」
現在、私はまたあのワカメに巻き込まれていた
いきなり来て欲しいと言われたから言ったらいつものメンバーが待ち構えており、それ見た瞬間に帰ろうとしたら巻たちに捕まったのである
撒くのは簡単だがその場合猿…ではなくコアラのようにしがみつく巻たちが怪我をしてしまう可能性があるためそうもいかず、結局こうなったのである
なんで私が最近学校にも出席していない転校生を探さなければならないのか
何かしらの事情があるから休んでいるんだろう
放っておけばいいものを
「何グループかに分けて探す形でよかったよ。
Aちゃんだと特に気も使わなくていいし助かる」
「それはお互い様だろう」
「ところで本当に花開院さんこっちにいるの?
こっちにいるって断言してたけど」
「いる」
「そっか……
まぁ、僕もこっちかなぁとは何となく思ってたんだけどさ」
私はそんなことを笑いながら言う孫をチラリと見る
……鯉伴よりリクオの方が覇気の素質はありそうだな
恐らくそう思ってあるのは微かに見聞色の覇気を使っているからだろう
「…リクオは鯉伴より素質がありそうだ」
「え?何の??」
「覇気…というのを聞いたことがないか?
奴良組の奴らから」
「はき??……んー、直接的には聞いたことないけど、じいちゃんたちの会話でたまに飛び交ってた単語で聞いたことはあるかも?」
「…なるほどな」
まぁ、それもそうか
覇気がどんなものなのかを知っていようとあやつらは覇気を扱うことが出来ない
扱える可能性がある鯉伴は覇気の才能はからっきし
教える奴など誰一人いないのだから
「その覇気って言うのってなんなの??」
「ん?…ああ、それについてはまた今度話そう。
そら、そこに転校生がいるようだぞ」
「あ、うん。行こっか」
私たちは建物があったであろうコンクリートや鉄骨がむき出しになっているところに踏み入れると、転校生の声がした
リクオはそこを覗くようにひょっこり顔を出す
「花開院さん?」
「ほらな。いただろう?」
「いたね。やっぱり…こっちにいたのか。探したよ」
「……奴良…くん…?それに、桜夜…さん」
振り返った転校生は、どこか複雑そうな顔をしていた
なぜ私たちにそんな顔をするのかは分からない
「そっか!
学校になかなか来ないと思ったらこういうことしてたんだね」
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棘くん(プロフ) - 更新ありがとうございます!!! (2021年5月30日 16時) (レス) id: 187c3c8143 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!!早速読ませてもらいました!次も楽しみに待ってます!頑張ってください! (2021年5月30日 12時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様。応援ありがとうございます!これからもよろしくお願いします笑 (2021年5月30日 11時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 更新ありがとうございます!これからどんな風に話が進むのか楽しみです!頑張ってください!! (2021年5月22日 18時) (レス) id: 105efbdf0c (このIDを非表示/違反報告)
江(プロフ) - ▼とある黒兎さん» 更新をお待ちいただきありがとうございます!ゆっくりですがちゃんと更新しますので、これからもご愛読くださいませ。 (2021年5月22日 18時) (レス) id: 088474bcfb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:江 | 作成日時:2020年11月12日 18時