カレーオムライス ページ48
ささっと箸で混ぜて、均等に火が通るようにする。
ちょこっとチーズを入れて、まろやかに。
チーズが溶けてきたら、さっき作ったドライカレーを卵の上に乗せて、上手くフライパンをとんとんして形を整えながら、包み込む。
結構きれいな楕円形。形が崩れないように慎重に、火が通り過ぎないようにすばやくフライパンを傾けて皿に滑り落とす。
1人目、完成! って言いたいところだけど、あともうちょっとだけ工夫したいんだよね。
その工夫は後でまとめてやるとして、じゃんじゃん作っていこう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
同じ要領でやったんだけど、一つだけ形がつぶれてしまった。
焦りすぎたかな……。
もちろんそれは私の分に回す。形がダメでも、味は大丈夫なはずだし。
さてさて、4人分のカレーオムライスが目の前に並んでいます。
今すぐにでもかぶりつきたいくらい、黄色が眩しく、温かい匂いを放つ4つのオムライス。
このままでもいいんだけど……。
カレーの残りの残りに牛乳を少量加え、数秒火にかけて温めて、ちょこっとずつオムライスの上にかけていく。
カレーソース。ドライカレーで終わらないのだよ。
本当は生クリームがよかったんだけど、さすがにそこまで準備してなかったから牛乳で代用。
仕上げにパセリをこれまたちょこっと乗っけて、出来上がり!
「できましたよ〜!」
「わーいっ!!」
一番に声をあげたのはマノンちゃん。
机の上に置かれた皿に目を釘づけにし、その大きく開いた口からは犬のようによだれが垂れてきている。
「ほう……美味しそうだね」
ダイゴさんも気に入ってくれたみたい。
「…………」
アランは何も言ってくれないけれど、どうしたんだろう……。
せっかく好物を作ってあげたのに、そこまで反応が薄いとしょげちゃうよ?
席順はなりゆきで、私の隣がアランで、私の目の前がマノンちゃん。
それで、マノンちゃんの隣にダイゴさん。アランとダイゴさんが向き合う形になった。
「いっただっきまーす!!」
誰よりも先に声をあげ、黄金の山をスプーンで崩していくマノンちゃん。
「おいしいよおおおおおっ!! 天にも昇るくらいのおいしさだよおおおおおお!!」
幸せそうに頬にドライカレーを詰め込んで、その頬を押さえるマノンちゃん。
「どれどれ……」
ダイゴさんも上品に少ない量をすくって口に運ぶ。
「……なんということだ! こんなに素晴らしい料理は初めてだよ!」
目を輝かせてそう言ってくれた。
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時