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好きな食べ物 ページ46

「い、今の音、何?」

アランとマノンちゃんの顔を交互に見る。
明らかにマノンちゃんの表情が歪んでいる。

「ごめん……あたしのお腹の音……」

苦笑いをしながら、いまだに鳴っているお腹を押さえるマノンちゃん。

そっか、もうお昼かぁ……。

「私、急いで準備するね。えっと……大体20分近くかかるけど、いい?」

「うん。我慢してみる」

マノンちゃんがそう言ってくれたので、私は更衣室に駆け込み、いつもの服に一瞬で着替えた。


マノンちゃんに何が食べたいか聞こうと思ったけど、私が戻ってきたときマノンちゃんの姿はもうなかった。

「マノンなら、先にあいつの部屋に戻ったぞ」

いたのはアランとダイゴさん。

ダイゴさんがまだニヤニヤしてるんだけど……気にしないでおこう。気にしちゃ負けだ。

「僕も先に戻ってるね。後はお二人でゆっくりどうぞ〜」

まだおかしい。一体いつになったら『元チャンピオン』のダイゴさんが戻ってくるんだか。

というか、『ゆっくり』って言われても作るのは私だからゆっくりできないよ……。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「何作ろうかな〜……」

ゆっくりマノンちゃんの病室に戻りながら、ちらちらアランを見てみる。

「……なんで俺を見てくるんだよ」

「アランの好きな食べ物って何だろうな〜って思って」

率直に『何でも好きなもの作ってあげる』とは言えなくて、回りくどい言い方になってしまった。

「ポケモンフーズ」

ドヤ顔で即答するアラン。
ブレないなぁ、もう。

「まだそんなこと言ってるんですか……」

「それと、お前のカレー」

目を逸らしながら答えるその言葉は、優しさにあふれていて。
もう一度聞きたいくらい愛しい答えで。

「その他だと……オムライス……とか」

そのぎこちない表情でその答えが出てくるとは思わなかったよ。ギャップがまたいい。

「なんか、意外ですね。お肉系かと思いました」

「悪かったな。期待外れで」

ツンツンした態度だからこそ、照れ隠しだってわかっちゃうよ。

「ううん。かわいくて、いい答えだと思います」

今日のお昼ご飯は、カレーオムライスにしよう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「二人とも、おっそーい!」

マノンちゃんの病室の扉を開けた瞬間、マノンちゃんが飛び出してきた。

「ごめんね。ゆっくり来てって言われたから……。すぐ作るね」

頬を膨らますマノンちゃんをアランに任せて、台所に向かう。

ドライカレー→←私にとっては



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設定タグ:ポケモンXY , 最強メガシンカ , アラン   
作品ジャンル:アニメ
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時

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