インフィニティ・アビリティ ページ18
【A視点】
リザードンが椅子だけを跡形もなく燃えつくすのを、マノンちゃんと一緒に見ていた。
「よくやった。戻れ」
アランがリザードンをボールに戻す。
「リザードン、かっこいいよねっ！！」
さっきまでつまらなそうにしていたマノンちゃんの目が輝く。
「うん。それに、アランと信頼し合っていて、本当にいい子なんだよね」
マノンちゃんと私は笑顔を見せあった。
「俺のリザードンは『インフィニティ・アビリティ』を持っているからな」
あ、久しぶりに出た。俗に言う中二ワード。ドヤ顔で言わなくて結構です。
なんなのよ、インフィニティ・アビリティって……。ま、かっこいいけど。
「はいはい。分かりました分かりました。リザードンの魅力は既に知ってますから」
「ねえA、いんふぃに……なんちゃらって、何？」
マノンちゃんが知りたそうに上目遣いで訊いてくる。かわいい。こりゃあアランも守りたくなるわけだ。
「別に知らなくてもいいんだけどね……。
一応、直訳では『無限大の能力』。結局は『リザードンはすごい』ってことだと思う」
アランはまだドヤ顔をしている。そんなに言いたかったんですか……。
まあ、今まで『中二病っぽい』においはしていたけど、『中二病』だと確信できる発言は、メガシンカ前の口実ぐらいだったからね。言いたくなるのも不思議じゃないか。
「A、その通りだ」
嬉しそうに少しだけ目を細めるアラン。
って待って、アランの発言の意味が分かったってことは、私も中二病なのかな……？
いや、そんなことは……。
「よくわかんなーい。でもリザードンはすっごいのは分かったよ」
私の思考をいい意味で停止させたマノンちゃん。天使だ。
「俺のリザードンならこんなの、朝飯前だ」
誇らしげに胸を張るアラン。確かに朝ご飯まだ食べてなかったね。片づけ終わったら何を作ろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
そのあと、ベッドの位置直し、散乱していた布団や毛布をきれいに畳むなどの作業をこなした。
途中から、蚊帳の外が耐えられなくなったマノンちゃんも手伝ってくれて、1人だと2時間くらいかかる作業があっという間に終わった。3人寄れば文殊の知恵……とはちょっと違うけど、3人の力のすごさが分かった。
「ふぅぅ……終わりましたね。お疲れ様です、アラン、マノンちゃん」
言葉と共にポニーテールを解く。
「お、おいA……。もう少しくらいいいじゃないか……」
なんですか、その不満足そうな目は。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 50人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
想いはまっすぐ、焦れったく 番外編 【切島鋭児郎】
クルル曹長の妹は甘いもの好き23【ケロロ軍曹】
某犯罪都市への来訪 〜新たな生活様式を模索せよ〜【名探偵コナン】
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
エビピラフ - すごくすっごく面白いです！！それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい！！！ (2016年8月8日 1時) (
レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました！ (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます！ 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：頂志桜 | 作成日時：2016年7月20日 7時
