片づけ ページ17
「あの、アランって、ポニテ萌えなんですか……?」
呆れたように、苦笑するA。
「ポニテ萌え……というか、Aのポニテ萌えだな」
「……っ!?」
表情を一切変えず、顔色だけ赤く変化させるA。
ああ。お前のポニーテールだから萌えるんだ。いや、もう萌えの域を超えたな。愛してると言っても過言じゃない。
もしかしたら、Aであれば、ポニーテール以外でも結んでいれば……。
「なあ、他の結び方もやってみてくれないか?」
ツインテールとかも似合いそうだな。
「え、ええっ!? いいですけど……。あ、後で、ですよ?」
照れを隠すために、必死にガラスを集めようとするAだが、もう全てのガラスを回収したので何もないところを掃いている。
「おいおい、どこ掃いてるんだよ」
「え……? あ、意味なかった……!?」
適度にドジ踏むところ、ズルいよなぁ。これで惹かれないわけがない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
赤面するAを横目に見ながら、作業を終わらせた。
「終わったぞ。次は何に手を付ければいいんだ?」
「……えーと。その壊れかけの椅子を小さく切ります。木製だから小さくすれば可燃ごみに出せますよね」
のこぎりをまたどこかから持ってきたA。
そののこぎり、今までどこにあったんだよ……。
Aが危ない手つきで椅子を切ろうとする。足で椅子を押さえているが、不安定だ。
「あーもう、危なっかしい。俺がやるから、お前はマノンと一緒に待ってろ」
「わ、わかりました」
Aはのこぎりから手を放し、つまらなそうにベッドの上に座っているマノンのもとに退いた。
のこぎりに手を伸ばしたとき、ある考えが脳裏をよぎった。
「A、リザードンの炎で燃やしてどうにかならないか?」
「お〜……って、床まで燃やさないですよね?」
「俺のリザードンなら特定の物体だけ燃やすことなんて、造作もないことだ」
のこぎりだと時間がかかるが、リザードンなら一瞬で終わらせられる。
「じゃあ、お願いします」
Aが了承してくれたので、モンスターボールを取り出す。
「出てこいリザードンっ!」
大きな翼をはばたかせて、病室の天井ギリギリに現れたリザードン。
「リザードン、この椅子に向かってかえんほうしゃ!」
「ガゥッ!!」
リザードンは勢いよく口から炎を吐き出し、椅子だけを燃やして灰にした。
「よくやった。戻れ」
リザードンは誇らしげな顔をして、モンスターボールに戻った。
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時