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特別な脳波 ページ36

そんなことを考えている間に、Aが完全に眠った。

「……すー………すー………」

呼吸回数が少ない。相当深い眠りだ。

「脳波、測定終了です。覚醒状態に誘導します」

つまり、起こすってことか。
気持ちよさそうに寝ているところすまんな。


「………んぅ?」

Aが重そうなまぶたを気怠そうに開ける。

「おはよう」

「……あれ? 私、寝てました?」

「ああ。ぐっすりな」

Aは目をこすって、あくびを堪えようとするが、堪えきれなかった。
あくびをしたことによって目元に涙が浮かんでいる。

その様子を見ているとあくびがうつりそうになって。
必死に堪えたから気づかれてないだろうけど。


「検査の結果、記録完了しました」

「記録を見せてくれ。サンプルとの比較も頼む」

Aをその場に残して、研究員の後を追った。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「被験者の脳波がこちらで、その一つ下に表示しているのが一般的な健康な人の脳波です。
さらにその下にいくつか表示しているのが歴代カロスチャンピオンの脳波です」

研究員のパソコン操作で、上から吊るされている大きなモニターに脳波がいくつか表示される。

Aの脳波は、一般人の脳波よりも活発な動きをしていた。

「これはすごいですね……。睡眠時でもこれほどの……!」

研究員も舌を巻いていた。

「今まで見てきた中で、カロスチャンピオンの脳波に最も近いトレーナーですね。
特にカルネさんに近い……」

現在、カロスのポケモントレーナーの頂点である、チャンピオン・カルネ。
彼女の脳波もAと同じくらい活発な動きをしている。

「これは研究しがいがありますね……!」

研究員がしゃかりきになってパソコンを稼動させる。


「なるほど、脳波か……」

聞き覚えのある低い声が後ろから聞こえた。

「代表!」

フラダリ代表が興味深そうに、モニターを見上げる。

「ん? この脳波は、どこかで……」

代表が研究員の使っていたパソコンを横取りして、何かを調べ始める。

「やはりそうか!」

代表が声を弾ませる。

「アラン、よくやったな。これで最強になれる力が解明に近づいた」

研究員がそのパソコンの画面を眺め、歓喜の声をあげる。

「詳しく、説明をお願いします」

まだ状況が呑み込めていない。

「以前、フラダリラボで開発した『コンセントレート』という医薬品の使用者の脳波が、この脳波に近いことが分かったのだ」

誇らしげに宣言する代表の目が輝いていた。

分からないよ→←苦悶



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設定タグ:ポケモンXY , 最強メガシンカ , アラン   
作品ジャンル:アニメ
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エビピラフ - すごくすっごく面白いです!!それに、キュンキュンしますね〜。これからも更新頑張って下さい!!! (2016年8月8日 1時) (レス) id: 44e702c603 (このIDを非表示/違反報告)
リオン(プロフ) - カレーオムライス…とてもおいしそ〜とても食べたくなってきました! (2016年8月6日 11時) (レス) id: 6bba43ef19 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 良かった。アランは、主人公に薬を飲ませなかった。安心しました。((o(^∇^)o)) (2016年8月4日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑠美 - 駄目。飲んじゃ駄目。その薬を飲んでしまたら、主人公は、壊れてしまう。アラン止めて。 (2016年8月2日 20時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
頂志桜(サム)(プロフ) - 黒乙女ありすさん» コメントありがとうございます! 主人公の考えとしては、『本当に美味しいカレーなら、飽きなんてこない』ってことなので、3日連続でも彼女にとってはむしろご褒美です(笑) (2016年8月1日 19時) (レス) id: f46217bc92 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:頂志桜 | 作成日時:2016年7月20日 7時

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