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diary.32+~日記の裏側~+ ページ36

ドサッと男が目の前に倒れたところで

私はやっとAに近付けた。


ナズナ「……ハァ……A……、はっ……」


肩で息するのがやっとなくらい、体が怠い。

情けなくて笑ってしまいそうだ。


だけど、今はAを助けなくちゃ……



ナズナ「……アレ?私、何か出来る?」


運ぶ事は出来ない。

応急措置も薬も作ることも出来ない。


ナズナ「何も……出来ないとか……」


何もかも考えられなくなる。


ただ呆然と現実を眺める事しか……



「お困りのようだな」


突然足元から声がした。

目だけそちらに向けると一匹の蛇が

スルスルとこちらに前進している。


ナズナ「アンタ……アザミの……」

「私は、『目を守る』力を持った蛇。

ようやく私の出番だな……」

ナズナ「目を、守る?」

「そう。足の怪我、病気、死にかけた人間も助ける事が出来る」

ナズナ「じゃぁそれで……っ!」



蛇に駆け寄ろうとした私に「ただし。」と蛇は続けた。


「リスクがある。その使い主にな」

ナズナ「……どんな?」

「要はこの能力は『入れ替え』を意味している。

例えば死にかけの虫と生きている虫の生命力を

入れ替える」

ナズナ「……?」

「ほぼ同じ大きさの器を持った相手じゃないとうまくいかない」

ナズナ「……」

「ドラキュラの貴方とこの人間が同じ器か、どうか」

ナズナ「……やってみる価値はあるだろ?」

「……どうしても助けたいのだな。分かった」



蛇が呟くと目の奥が熱くなる気がした。


これで、私は多分死ぬだろう。



ナズナ「あ」

「どうした?」

ナズナ「その前に日記とペンあるか?」

「そこにある」


何故こんな場所にあるのだろう。

男が倒れてる下に日記とペンが転がっていた。


朦朧とする意識のなか、私はペンを動かす。





『これは、最後の日記となる。



私はまだ、人間や生命を好きとは言えない。



人間なんて愚かだし、儚い。




虚しく尊い命達。






でも、コイツだけは。




Aだけは助けたい。





我が儘だろう。かまわない。








コイツが助かるなら私は何とでも呼ばれてもよい。





例え、それが『化け物』でも。









……最後に、最後に一つだけ。





もし、これを読んでいるのがAじゃないのなら、




もしこれを読んでいるのがAを知っている奴なら。









どうか、どうか嫌わないで、



















____愛してやってくれ。

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飛真 - 亜夜茶さん» いえいえ!自分が誤解させるような言い方したのが悪いので…本当はリヴァイ好きなんです^^ (2014年4月29日 15時) (携帯から) (レス) id: bc96abf6f9 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 亜夜茶さん» そそそそんなっ!!そんなことをいってもらえるとは……!嬉しすぎて号泣してしまいます!! (2014年4月29日 6時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
亜夜茶 - 里小翔さん» いえいえ、すごいですよ!私、この作品スキだな〜♪((ニコッ (2014年4月28日 23時) (携帯から) (レス) id: 1d74fcc99a (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - ありがとうございます!オリジナル難しいんですよね……オリジナルじゃないんですけど(笑) (2014年4月26日 6時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
亜夜茶 - あの…ここの作品、面白かったです(*⌒▽⌒*) (2014年4月25日 23時) (携帯から) (レス) id: 1d74fcc99a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里小翔 | 作成日時:2014年1月29日 20時

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