[あんスタ]僕と君とであんさんぶる。[短編集]

＃2 ページ10

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『にしても起きてくれないとつまんないなぁ…
どーしよイタズラしてみようかな。


あ、真緒の筆箱にティッシュ詰め込んでみようかな…』





近くにあった筆箱をがさがさ漁っていると突然

右手首をガシッと捕まれて悲鳴を上げてしまった。




捕まれた右手首はぐいっ引っ張られて

寝ていたはずの彼の胸板に押し込まれる。




見上げれば、寝起きの真緒が眠そうな顔で

私を見下ろしてきていた。





『ちょっと真緒！恥ずかしいよ！』


「何が恥ずかしいだバカヤロー。
人の筆箱に変な嫌がらせやめろよ」


『むー…ってえ？！気づいてたの？！』


「まぁ。目ぇ休めてただけだしな」



『…て、ことは初めから起きてた？』



恐る恐る聞くと真緒はニヤリと怪しく笑って
私の頬っぺを左手でむにっと押してくる。



『ひゃ…に？』




「俺のこと大好きなんだ」



『う"っ…』

「もう一回言って」


『やだ…うにゃぁぁぁむにむにやめろー！』



拗ねたふりすれば真緒にほっぺをむにむに
いじられる。


絶対楽しんでるだろコイツ。



ますます不貞腐れる私に真緒は

優しく笑って髪を撫でてくれた。






「俺はずーっとお前のこと好きだし、


ずーっと一緒にいるつもりだけど？」






にんまり。

完全に遊ばれてしまってる。



私が「好き」って言われたら嬉しいの知ってるんだ。

バカ真緒。





『…私だって、真緒から離れるつもりない。




大好き。その…




ずっと支えてあげる』






「ん。そりゃどーも」






ちゅ。



ほっぺに柔らかいものが当たり、

全身が熱くなるのを感じながらでも嬉しくて。



思わずにやにやしてしまう。









…ほんっと、俺の彼女は可愛いな。







そう言って笑う私の彼氏も

相変わらずオレンジ色がよく似合っていた。









《デレデレ系女子×旦那様系男子》









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