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「…Aはさぁ」

『え?』



やけにしんみりした声に思わず慌てて
顔をあげる。


何か気に障ることをしただろうか。

いや、かなりした。してきた。


いつ気を悪くしてもおかしくない。



けど嫌われたと思った瞬間、
ぞっとした。


スバルには嫌われたくない。



けれど本人は落ち込んだりしてなくて、

むしろ真剣な表情だった。



思わず、見とれてしまう。





「いつもなんでもないって言うよね」

『え?…そ、そう?』

「うん。好きな人聞いたときもタイプの人の
話してたときもいーっつもそう」

『そうだっけ』

「うん。ねぇ、知りたい。教えて」

『え?』

「好きな人とか。タイプとか。さっき言いかけてたのも」

『そ、…それはっ…』



言えるわけないだろ、ばか。

悟ってよ。一番言えないよ。


それさえ言えなくなる。




スバルはそれを確認して、
机に手を乗せてぐっと私に近付く。


伏せ目な目が私をじっと見つめてくる。



スバルの瞳に顔を真っ赤にしてる私が映る。







…なんだ。バレバレじゃんか。









「じゃぁ、俺言うよ?





…Aがすき。



Aは?





…俺のこと好きなの?」









全身が一気に暑くなる。


強気な口調で上から見下ろす彼に

降参してしまいたい。




どきどきと激しく高鳴る心臓が、

血流が破裂するくらい速くなる。






ようやく頷いた瞬間、


私の体はスバルの腕の中にあった。








『ちょ…教室だよ』


「いい。今こういう気分だから」









あぁやっぱり。



私は彼が苦手だ。









.









《ツンデレ系女子×強気系男子》









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#氷鷹北斗→←#明星スバル



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里小翔(プロフ) - 飛龍さん» あ、私も弓弦大好き星人です笑笑 (2016年8月25日 18時) (レス) id: d058fb1934 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 紫苑さん» コメントありがとうございます!颯馬くんは口調を何度も迷いながら描いた作品なので不安だったのですがこのようなコメントを貰ったのでホッとしております(笑)ありがとうございました! (2016年8月25日 18時) (レス) id: d058fb1934 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 飛龍さん» こちらこそこんなに心温まるコメントしてもらってありがとうございます!!嬉しいです!励みにして頑張りたいと思います! (2016年8月25日 18時) (レス) id: d058fb1934 (このIDを非表示/違反報告)
紫苑(プロフ) - 颯馬くんのお話、#1の方では、笑が止まりませんでした……。あの、「ちょんまげと○ザエさんヘアー」のところとか……。でも、#2の最後らへんは、ちょっとキュンってきたりして、すっごくよかったですっ! (2016年8月25日 12時) (レス) id: e5fe38492a (このIDを非表示/違反報告)
飛龍(プロフ) - 弓弦の話にウルッと来ました…。いい子すぎて泣けてきますよホント。素晴らしい作品をありがとうございます!弓弦大スキ星人にとって最高の話でした!これからも頑張って下さいな。 (2016年6月20日 14時) (レス) id: 70d6320d2c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里小翔 | 作成日時:2016年3月13日 23時

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