∇lesson５ ページ6
振り返るとブレザーの中に
赤いパーカーを着てかなり
ラフな格好をした男の子。
前髪を上に上げていてワックスか寝癖か
どちらにせよ髪がツンツン跳ねている。
厳しい表情をした男性は赤髪の男の子を
軽蔑するようにジロッと睨んだ。
？「衣更。どういうことだ？」
衣更君…は自分のポケットからごそごそと
何かを取り出す。
見せつけてきたのは彼の生徒手帳だった。
衣更「これ、俺通学中に落としちゃったんすよ。
そんでこの子が教室まで持ってきてくれて。
さっき渡してもらいました」
だよな？と聞かれたから思わずコクコクと頷いた。
多分この人は助けようとしてくれている。
「とりあえず合わせとけ」と目で訴えられてる
ような気がした。
衣更「椚先生、俺にも責任あるんで
この子の学校まで送っていいっすか？」
椚「……」
椚先生、は衣更君と私を見比べて
静かに腕を離してくれた。
そして、呆れたように「ハァ」と溜め息をつく。
さっきまで厳しかった目がどこか優しさが隠ってる気がした。
椚「……お前はほんとお人好しと言うか…」
衣更「はは、そうでもないっすよ？」
椚「気を付けてけよ。授業には間に合うように」
衣更「ウッス」
あ「……」
衣更「行くぞ」
あ「へっ、あ！はい！」
ぼーとしてる私に衣更君が声をかける。
彼はもうすでに靴を履き替えていた。
私も靴を履き替える。
あ「……ぁの、さっきありがとうございました」
衣更「ん。面倒ごとは慣れてっから」
面倒ごと……
確かにそうだけどハッキリ言われると..
あ「…でも嘘までついてくれましたよね」
衣更「ハァ？ただのその場しのぎだっつの。
だいたいな、俺じゃなかったらお前、
この学校から出られなかったぞ」
ん？なんかお説教モード？
衣更「この学校変なやつ多いからよ。
もし『アホ』なやつだったらあの人騙せねぇから。
お前、ほんと運いいよ」
あ「……そ、そうですか？」
衣更「あぁ。つーかそもそもなんでこの中
入ったの？校門に『関係者以外立ち入り禁止』
って書いてあったよな？」
あ「お兄ちゃんにお弁当渡すためです」
衣更「お兄ちゃん？……あ」
初めて衣更君の目が興味ありげに反応したが
ちょうど校門に着いてしまった。
すると衣更君はUターンする。
あ「え？送るって…」
衣更「はぁ？するわけねーだろ。
それ俺のチャリだから。放課後返しに来いよ」
ほらよ、と鍵を渡してくる。
…まじですか。
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里小翔(プロフ) - ミュア☆ミュアさん» 本当ですか！なんだかやりきった感あります笑笑番外編がんばります！！ (2015年7月30日 21時) (
レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ミュア☆ミュア(プロフ) - 過去編の話泣きそうになりました。番外編の話もがんばって下さいね！ (2015年7月30日 21時) (レス) id: 7d2b816aaa (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - いちごパフェさん» ありがとうございます！過去編泣きそうなんですか？！笑笑泣くかは分からないですけど主人公とクラスメイトとの関係が書けたらいいなぁと思ってるので！！(笑)コメントありがとうございました(*^▽^*) (2015年7月30日 15時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - 続きが気になります( ´ ω ` )過去編、泣きそうです… (2015年7月30日 9時) (レス) id: c194704685 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 桜姫さん» ありがとうございます！合宿ならばとお風呂シーンを入らさせてもらいました！応援ありがとうございます！頑張ります！ (2015年7月29日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：里小翔 | 作成日時：2015年6月23日 21時
