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∇lesson21 ページ22

ダンダンダンダンダンダン!!!



なんの音かって?

千切りしてる音です。



真「…A、なにもそんな力いっぱいやらなくても…」

あ「なに?聞こえない!」


真緒「まるで工事現場だな…」

北斗「なかなかの手つき…」

真緒「そこ感心しなくていいところね」



包丁の大きな音の合間にかすかに聞こえてくる声。

だけど反応するほど余裕はない。


料理っていうのは時間との勝負って

昔TVの人が言ってた。


だから急いでるんだけど…。



固い。とにかく固い。

なんという名前かも分からない木の実やら果物やらを

切ってるけどほんとに息が切れてくる。


真「…えと、それでなに作るの?」

あ「…とりあえずっ、…はぁ、…果物系で…、
ソース…と、か作ろうかなって……!!」

真「そ、そっか…何か手伝おうか?」

あ「じゃぁっ…ひ、火を起こしといて…」

真「アイサー」


私の指示にお兄ちゃんとスバル君が

すたこらと薪を取りに行った。


真緒「じゃぁ、俺こっちの皮剥くわ」

あ「お願いします!」

北斗「切るの手伝おう」

あ「助かります!」


さっきまでぼんやりしていた先輩達も

手伝おうとしてくれた。


二人とも果物を手にして器用に包丁を扱う。


先輩達の力も借りてようやく材料を切り終えた。


ちょうどその時タイミングよくお兄ちゃん達が火を起こす。



真「A!こっちオッケー!」

あ「わかった!」



私はまず、果物系をボールに入れてぐちゃぐちゃに混ぜて、

空いてる方の手で手際よく木の実や、

先生の用意したお肉をフライパンに乗っけていく。



スバル「…ゴッドハンド」

あ「ふぅ…ひとまずこれを焼いて味付けして
このソースかけちゃえばいいかな」

真「あ、じゃぁ続き僕らがやるから
Aは休なよ!」

あ「あー…お言葉に甘える」



くたくたになった腕をストレッチしながら

私は使い終わった道具を水道に持っていく。


休憩しながらでも洗ってしまおうと思った。



真緒「手伝うよ」

あ「衣更君!」


あとから現れた衣更君は

お皿を数枚取って手際よくスポンジで

洗い始めた。


お、おぉ…と上手いこと言えず、諦めて私も

蛇口を捻る。



真緒「Aって料理出来るんだな」

あ「そんな…上手くないですよ」

真緒「職人みたいだった」

あ「あはは、なんですかそれー」




衣更君のなんともいえない冗談に、

__笑いながら余所見したのが悪かった。

∇lesson23→←∇lesson20



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里小翔(プロフ) - ミュア☆ミュアさん» 本当ですか!なんだかやりきった感あります笑笑番外編がんばります!! (2015年7月30日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ミュア☆ミュア(プロフ) - 過去編の話泣きそうになりました。番外編の話もがんばって下さいね! (2015年7月30日 21時) (レス) id: 7d2b816aaa (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - いちごパフェさん» ありがとうございます!過去編泣きそうなんですか?!笑笑泣くかは分からないですけど主人公とクラスメイトとの関係が書けたらいいなぁと思ってるので!!(笑)コメントありがとうございました(*^▽^*) (2015年7月30日 15時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
いちごパフェ(プロフ) - 続きが気になります( ´ ω ` )過去編、泣きそうです… (2015年7月30日 9時) (レス) id: c194704685 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 桜姫さん» ありがとうございます!合宿ならばとお風呂シーンを入らさせてもらいました!応援ありがとうございます!頑張ります! (2015年7月29日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里小翔 | 作成日時:2015年6月23日 21時

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