検索窓
今日:3 hit、昨日:11 hit、合計:43,624 hit

ページ37

名前を聞いた瞬間、鋭かった父の目が丸くなって。






険しかった表情が少し柔らかくなったのが分かった。






……え? なに? なんなの??






「……覚えてましたか」






「もちろんだよ……!!

失礼なことを言ってすまないね、一瞬誰か分からなかったよ」






「……え?」






「いやあ、こんなに大きくなって。なあ、A」






「へ……? なに、どういうこと?

お父さん、跡部君と知り合いなの??」






「何言ってるんだお前。

知り合いなのは俺じゃない、Aだよ」






……どういう、こと?






確かに彼をここに連れてきている時点で

知り合いなのは間違いないのだが、

大きくなって、という父の口ぶりからして私が昔から

跡部先輩を知っているかのような言い方だ。






私がまだ物心ついていない幼少期に

出会っていたということだろうか。






いや? いくら父が大企業の役員といえど、

彼レベルの人物との関わりなんて無いはずだ。






ましてや幼馴染だなんてそんなものでもないだろうし。






父の困惑が私に移り、視線を泳がせつつ

彼らの会話に耳を傾ける。






「まぁ、覚えてないのも無理はないか。

あの時、まだお前4歳だったからな」






「……はい??」






「イギリスに家族で旅行に行った時、

お前は一度景吾君に会ってるんだよ」






「……え……!?」







「ほらお前、橋のところで迷子になっただろ?

その時、助けてくれたのが彼だ」






一瞬、頭が真っ白になった。






なにそれ。初めて聞いたけど。






正直、あやふやではあるがイギリスに行った記憶はある。







「でっ、でもあれは、日本人の男の子じゃなかったような……」






そう、あれは確か――――

・→←10年越しの盟約



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
47人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。